2016.02.03
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『頼まれた仕事は断らない』

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

*写真は現在取り組んでいる辞書引き学習のものです。

  今期のつれづれ日誌ではこれまでの教師生活の中で先輩や同僚の先生、そしてご指導いただいている先生などからいただいた言葉を紹介しています。自分自身、改めて大切にしている言葉をもう一度思い出しながら気持ちを新たにしていこうと考えています。今回は、私が現在取り組んでいる「辞書引き学習」を指導してくださっている、中部大学准教授(辞書引き学習の提唱者)である深谷圭助先生からかけていただいた言葉です。

 

 深谷先生には直接辞書引き学習に関するご指導をいただき、自分の授業実践の幅を広げることができました。辞書引き学習を学びたいという私の願いをお聴きくださり、お忙しい中、わざわざ私の勤務する学校に示範授業を行いに来て下さったこともあります。教育者としてはもちろんのこと、人間としても大変尊敬している先生です。

 

 以前勤めていた学校で、ちょうど学校の研究発表会の仕事や関わっているNIE(新聞教育)の仕事、さらに雑誌の原稿執筆などが重なり大変忙しい時期がありました。不思議なものでそのように忙しい時期ほど様々な仕事が重なり、時間に追われるような生活をしていた時がありました。そんな時にふと「仕事が多くて大変だ」というようなことを深谷先生に実践を報告するメールに書いてしまいました。すると、深谷先生からの返信に、

 

「頼まれた仕事は断らない。これは有田和正先生に言われた言葉だけれど、私も自分の大切な言葉としている。」

 

というお返事をいただきました。

 

 深谷先生からメールをいただき、自分自身が慢心に陥っていたということに気が付きました。仕事を与えてくださるということは、自分が必要とされているということになるので、精一杯その気持ちに応えることが大切なのであると気が付きました。また、仕事がたくさんもらえるということは、それだけ自分のできることが増えている、そして自分が成長していることの証拠になると考えるようになりました。

 

 それから、多少仕事が忙しいことがあっても、気持ちを切り替えて仕事ができるようになりました。また、仕事を下さる方に感謝の気持ちも持てるようになってきたように思います。これからも、深谷先生からいただいたこの言葉を大切にしていきたいと考えています。また、私も、深谷先生が私にしてくださったように、この言葉を若い先生たちにも伝えていきたいと思います。

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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