2015.07.09
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力を入れすぎないで……

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

 夏休みまであと少し!

もうあと何日しか無いのか!それとも,

まだ何日もある!と思えるのか……。わたしも後者でありたいですが……。

 

 

戦わないこと

 クラスのフォローで入ったときのことです。

厳しい指導しているシーンに出合いました。それを見て,

 今,戦ってもお互いがしんどいだけだな。って,思うときがあります。

こういうときって,言い合いになったり,さらに不適切な行動になったりします。

 子どもたちと教師の関係の中で,いわゆる

     「戦わない」こと

も大切だと考えています。

 これは,一見,冷たく見えますが,そうではないのです。

 

 

子どもの言動には,必ず理由がある

 子どもたちの言動には,必ず理由があります。

※子どもを発達でみる

http://www.manabinoba.com/index.cfm/8,19081,21,177,html

※子どもの言動には必ず理由がある

http://www.manabinoba.com/index.cfm/8,19528,21,177,html

 それは,教師が授業中に見せる一挙手一投足に,

意味があるのと同じです。

 

 立石 美津子著「テキトー母さん」という著書があります。

 http://mamasola.net/wp-content/uploads/2015/01/tekito-16.jpg

 この4コマ漫画は,子育て中のママに向けてのものです。

ソースかケチャップかをかけ過ぎちゃいます。そして,たくさんこぼしちゃいます。

もしかすると,手先の不器用さから失敗しているのかもしれません。

 そして一生懸命作ったであろう料理を残すのです。もしかすると,触過敏があり,

触感覚に何かあるのかも知れません。その他,何かをたくさん食べていて,

お腹がいっぱいなのかも知れません。見えない理由があるのです。

 

 

スルーする技術 

 特別支援教育の知見の中で,

触感覚に何かしら違和感がある子どもは,

     人との距離感も取りにくいことが多い

ことが分かっています。もしかすると,この漫画に出てくるお子さんは,

そのようなことで困っているのかも知れません。

 子どもが一生懸命頑張っても,どうにもならないところを

「ああしろ。こうしろ。」

というよりかは,他人に大きく迷惑をかける訳でもなく,

怪我をしたりさせたりするわけでもないのなら,スルーすることも

大事な指導技術だと考えています。

 指導の力を入れても仕方が無いところに,入れすぎず,

お互いにうまくいく方法が積み重なることで,その年の子どもとの関係,

学級のあり方ができあがっていくのだと考えています。

 

 そのためには,子どもをみる力を高めていかなくてはいけないのですが(苦笑) 

そのために,教師修業,親修業を積み重ねていかないといけません……。

 

  共に学び,お会いしましょう!

 

   2015年7月25日(土)……岡山 講師 青山新吾先生,南恵介先生,関田聖和 
 
  2015年7月31日(金)……兵庫県川西市 金川秀人先生,畑山貴英先生,関田聖和
 
 2015年10月17日(土)  ……神戸 講師 野口芳宏先生・横山験也先生

 2015年12月26日(土)  ……神戸 講師 菊池省三先生
 後日,こくちーずにて,告知!

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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