2014.09.01
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2学期を「2楽気」に!

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

いよいよ2学期がスタートですね。

今年も夏休みは,あっという間に去っていきました(涙)

2学期は,どんな楽しい気分になれるのか。

2学期を「2楽気」(子どもたちがいつも,楽しい気分に……)

にするべく,夏休み中に,こんなことを考えてみました。

 

 

コラボレーション

 1年生と6年生とのコラボレーション企画です。

給食を一緒に食べる!

 お互いが約半数ずつ移動し,給食をいっしょに食べます。

1年生にとって見れば,お兄ちゃん,お姉ちゃんの食べっぷりを見て,

「おかわり!」

なんてことになるかもしれません。

 嫌いなものを一生懸命に食べている1年生を見て,

「6年の俺も!」

ってなるかもしれません。

 そして日常の掃除!

1年生の掃除分担は,ほぼ教室のみ。そこで,6年生の分担箇所と

できそうなところを少し増やして,1.6年一緒に掃除に取り組みます。

 ほうきの使い方,そしてちりとり……。1年生には,やっとのところがあります。

また,自力でさせると時間内に終わらないことがあります。

これも6年生に頼ります。

 

 

教えてぇ!教えてあげるよ!

 1週間のうちのどこかの時間に,

計算タイム

を設けます。

 1,6年生には,ペアが決められています。

そのペアを使っての活動です。

 6年生は,1,6の両担任と新学習システムの先生で丸付けをしてもらいます。

1年生は,ペアの6年生にしてもらいます。

 ちょっと6年生にとっては……ですが,こうすることにより,

「おにいちゃん,おしえて。」

「いいよ,どこ。」

というやりとりを見られるでしょう。

 短時間での取組になりますが,今年の子どもたちなら効果的だろうと考えています。

 

 

授業の見合いっこ

 1年生が6年生の授業の様子を見て学び,

6年生が1年生の授業の様子を見て,1年生を褒めてあげる。

お互いの授業を見合う学習も模索中です。

 時には,担任が入れ替わっての授業も面白いかなと。

1年生の生活科で取り組む学習活動に招待したり,

6年生の学習をまとめた発表会に招待することもいいですね。

 学習での絡みは,どんなことができるかな。

 

 

運動会で合同演技!

 運動会では,1年生と6年生で,

折り返し風船リレー

を企画しています。

 ルールは単純。1,6年生の2人で風船を体ではさんで走ります。

対面の旗のところに来たら,風船を体と体をはさんで割ります。

割れたら手をつないで走って戻り,次の人へタッチ!

 昔,6年生と保護者で行った演目ですが,ほほえましいシーンと

逆転現象も起こりやすいので,見ている側も面白いです。

 6年生が1年生をいたわるやさしさも見て取れるでしょう。

 

 

歌の交流

 本校では,朝歌に取り組んでいます。

音楽専科の先生が,選曲してくださり,今月の歌として毎朝歌います。

 その歌の選曲については,

朝の会・帰りの会 基本とアイデア184 (ナツメ社教育書BOOKS)

にまとめ,書かせていただきました。

練習した歌の成果を交流するのです。

6月は,「ありのままで」も歌った1年生。歌は大好きです。

 でも1年生は,なかなか6年生のような頭声発声ができません。

少しでも高まれば,それがまた,6年生へのいい刺激になるだろうと考えています。

 音楽会も11月に行うので,歌だけでなく,合奏の下見会もありかなと考えています。

 

 

卒業に向けて

 3学期には,6年生は卒業に向けて動き出します。

1年生も次の1年生を迎えるための準備をします。

お互いの成長を振り返りながら,次の新出発に生かせるよう,

成長発表会をしたいと考えています。

ベースは,2分の1成人式のような形で考えています。

 これは,まだまだ未定ですが……。

 6年生は,スキーキャンプもあるので,サプライズも考えています。

 

 

大事にされ,大事にし……

 ほかにも,面白い!と感じたら,取り組んでいきたいです。

楽しくなければ,学校(楽校)じゃない!

面白くなければ,授業じゃない!

の言葉のように……。

 間髪を容れずに,次々と手立てを打ち込んでいきたいです。

 その中で,1年生が6年生を憧れ,真似をする。

そのような1年生を6年生が温かく見守る。それらのことが,

 6年生は,

1年生から,頼られているんだ

という自覚や自己肯定感・自尊感情を高めたいです。

  1年生は,

6年生から大切にしてもらうこと

で,同じく自己肯定感・自尊感情が高まればと願っています。

 さまざまなところでに出かけた折,この話をしようと考えているので,

たくさんのアイデアをお持ちの先生,関田に教えてやってくださいね。

よろしくお願いいたします。

 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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