2014.05.06
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「楽しい」「分かった」「できた」「さらに」

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

 大型連休が終わると,小学校も本格的にエンジン始動です。

どの学校も学力などの向上のために様々な取組も本格化します。

その中の一つ,計算練習について考えてみます。

 

 

計算力の定着と向上を図る

 前任校には,

足し算,引き算,かけ算,わり算,分数,小数

の計算領域の学習プリントが,6学年の縦の系列を整理されたものがありました。

現在の勤務校も真似て取り組もうと計画中です。

 それを毎日取り組むことによって,計算力アップに効果がありました。

 毎年行われる学力テストの結果にも反映しています。

 もちろん当たり前の事実ですが,

毎日取り組むことによって,計算力の定着が図られ,

さらに,計算力の向上がはかられることは,

あえてここで論じなくても,たくさんの方々が

論じられているので行いません。

まさか,毎日計算練習に取り組まずに, 

単元の学習で計算が出てきたときのみで,計算力が高まる

と言い切られる教師は,数少ないでしょう。

 取り組ませ方には,スピードを上げて取り組むなど,

一工夫するとさらに効果が上がるようです。

  ※ たかが計算,されど計算 に記載

 

 

毎日短時間でこつこつと

 毎日短時間でこつこつと計算練習をすることで,定着を図ることが出来ます。

 多くの学校で,10ます,50ます,100ます計算など取り組まれています。

そのワークシートも,左利き用や計算する項目が下に行っても計算しやすいように

加工されていると良いでしょう。

 もちろん,ます計算ではなく,式が書かれたプリントがあれば,それはその方が

よいでしょう。市販されているプリント集から印刷したり,私が勤めていた前任校の

ように体系化されたものを使うと後にチェックもできてつまずきもみることができます。

それは,「計算道場」と呼ばれ,良き学習文化になっていました。

 

 

一人ではなく,みんなで取り組む

 こういった体系化されたものを取り組む良さに,

みんなで取り組むこと

があるのです。それは,

「計算さかのぼり指導」

という考え方です。

 もちろんいない方が良いのですが,

基本的な計算力が身についていない子どもがいることでしょう。

そのようなときにこの「計算さかのぼり指導」が有効なようです。

 

 

みんなで一年生からスタート!

 一年生には,難しいですが(笑)一年生の計算練習からスタートするのです。

これを学級全員で取り組みます。高学年であっても,できると喜びます。

 そして,解くタイムを計ったり,難易度を上げたりしながら,取り組みます。

 できる子どもは,自己肯定感を高めることができるでしょう。

 少し忘れかけていた子どもには,覚え直しができます。

 そして苦手な子どもは,小さな学年からのスタートなので,つまずきが少なくすみ,

また,担任教師も,その子どものつまずき始めを見つけることができるでしょう。

そして粘り強くその子どもの学び方を探りながら,取り組むこともできます。

 

 

「楽しい」「分かった」「できる」「さらに」

 私は,学習課題に対して,

「楽しい」「分かった」「できた」「さらに」

と,意欲が高まることを望んでいます。

 何より学習が,「楽しい」と感じること。これは,取組に工夫が要ります。

そして,「分かった」と子どもたちが言えること。

また,「できた」と言えるように, 反復練習も行って,

「さらに」上を目指すようにしたいです。

 さてわたしも大型連休が終わると,エンジンを本格的に始動します!

 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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