前々回から、私が学級づくりで活用している「菊池学級教科書」の紹介をしています。今回はその最終回です。
[第5章] 1日の生活
(1)朝自習
(2)朝の会
(3)朝のスピーチ
(4)授業
(5)休み時間
(6)給食の時間
(7)そうじの時間
(8)帰りの会
第5章では、1日の生活についての決まりや過ごし方などを詳しく説明しています。児童にとって、どのように過ごすのが理想なのかということをイメージしてもらうためのものです。例えば、給食を単なる昼食のように捉える児童が時々います。しかし、給食指導は特別活動に位置付けられているものであり、そこにはねらいがあります。どのような指導をしていくのかということを明確にし、児童に知らせていく必要があると考えています。そこで、この学級教科書を活用し、取り組むねらいを見える化しておくようにしています。
[第6章]この1年を記録していこう
(1)身体測定記録
(2)新体力テスト記録
(3)エゴグラム
(4)Q―U
(5)運動有能感調査
(6)自分のよいところシート
(7)行事感想用シート
(8)行事写真館
(9)読書の記録
第6章では、児童が自分の1年間の成長を記録していくことができるようになっています。身体検査の記録や新体力テストの記録のように見える成長を記録したり、エゴグラムやQ-Uで自分の内面の成長についても記録したりすることができるようになっています。児童が自立していくためには、自分を見つめる能力が必要になってくると考えています。この学級教科書を活用して、児童が楽しみながら自分と向き合えるようにしています。
今回まで3回にわたり、「学級教科書」について紹介してきました。この「学級教科書」もまだまだ未完成です。今後、私が現在取り組んでいる新聞を活用した学習(NIE)などとの連動も図ってみたいと考えています。

菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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