毎年、学級づくりのために児童や保護者に「菊池学級教科書」というものを配布しています。今回は第3章と第4章の紹介をしたいと思います。
[第3章] みんなに守ってほしいこと
(1)心のコップって?
(2)あいさつ
(3)返事
(4)そうじ(ブロークンウインドウ理論)
(5)班活動・係活動にきちんととりくもう
(6)いじめはぜったいにだめだよ
(7)先生がみんなをしかるとき
(8)けじめをつけて授業をうけよう
第3章では、いわゆる態度教育や価値観教育に関することを書いています。どの先生でも年度初めに御指導されることですが、あいさつや返事の指導などは大変重要です。1年を通して、継続的に指導する必要があります。また、いじめの問題や授業規律などに関しては年度当初にきちんと担任の方針を示しておく必要があります。そこで、学級教科書の方にこれらの項目を載せることにしました。
あいさつや返事の大切さについて私が考えることを記して児童へ伝えるようにします。あいさつが始まった起源やあいさつを大事にしている企業についての例(ディズニーリゾート)を挙げて、その大切さを説明しています。また、返事に関しても返事の意味について私なりの考えを述べています。
いじめについての項目では、「なぜ、いじめはいけないのか」ということを丁寧に説明しました。いじめはされる人の脳を破壊し、最悪の場合には死へと至らせてしまう行為であるということもはっきりと示すようにしました。学級開きの際には必ずこのページをもとに児童へ話をするようにしています。
[第4章]みんなで気持ちよく学習を進めよう!
(1)使う用具
(2)ノートの書き方
(3)宿題について(漢字・計算・日記)
(4)小テスト
(5)辞書引き学習
(6)はてな帳
(7)パーソナルポートフォリオ
(8)話し合い
(9)学級会の進め方
(7)時間割
(8)日直の仕事
第4章では学習規律についての項目を書きました。使う用具などのことからノートの書き方までを見える化するようにしました。児童が分からなくなった際にすぐに確認できるように配慮しました。
また、個人的に進めている辞書学習や自習学習ノートなどの取り組みについても詳しく解説し、ガイド的な役割ももたせるようにしました。このように、学習の仕方や用具を示しておくことで、保護者の方へ説明する際もスムーズに行うことができます。
次回は、第5章「1日の生活」と第6章「この1年を記録して行こう」の紹介です。

菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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