2013.11.11
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フレンドシップアドベンチャー

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

   

 先日,日本LD学会の全国大会へ行ってきました。

わたしたちのグループのポスター発表があったのです。

会場のパシフィコ横浜には,満杯の人……。学会の人だけではなく,

関係団体や保護者の方々まで,多数の参加だったようです。

 各フォーラム,熱い熱い議論が交わされていました。

 

 

ソーシャルスキルトレーニング

 ソーシャルスキルトレーニングって,ご存知でしょうか。

よく「SST」などと略して言われることもあるでしょう。

S(Social)S(Skills)T(Training)の頭文字を取っているのです。

社会や学校生活の中で,自分の仲間から自分の期待している反応や回答などを

得るためには,一定のスキルが必要となります。

 たとえば,友だちに声をかけたら,声をかけ返してくれることや

友だちにプレゼントをもらったら,ありがとうを言うなど,

このような行為がスムーズに行われるといいのですが,うまくいかないことがあります。

 うまくいかない子どもたちのために,どのような言動が望ましいかなどを考え,

練習してできるように支援します。この支援の順序やポイントを決め,構造化した

支援の方法が,ソーシャルスキルトレーニングと呼ばれています。

 

 通常の学級で行う,ロールプレイの実践をはじめ,たくさんの事例が本などで

紹介されています。

 子どもが犯した不適切な行為を

「こんなことは,もう,しません。分かりましたか。」

と諭すだけではいけません。社会性を学習の中で教えます。

その不適切な行動は,どうして不適切なのかを考えます。

最後に,こうすれば良いという方法を導き出します。そして一度やってみます。

 もちろん,一度指導したから,どの子どももその通りに……とは,

なりません。しかし,指導を積み重ねていく中で,身についていきます。

そして不適切な行為が減り,適切な行動が身についていくでしょう。

さらに,叱られることが減り,自尊感情も高まっていきます。

 

 セミナーや著書などから,たくさんの実践を見聞きするのですが,

もっと面白い取り組みはないだろうかと探していました。

 

フレンドシップアドベンチャー

 先述した日本LD学会の大会の書籍販売の一角に,SSTに関する教材が紹介されていました。

わたしがふと,立ち止まってしまった教材は,

「フレンドシップアドベンチャー」(株)クリエーションアカデミー

でした。

 簡単に言うと,すごろくになっています。その升目に,指示が書かれていて進めていきます。

 

「この一週間いやなことが続きました。自信を取り戻すために,どうしますか。」

 

「友だちの大事な歌詞カードを少し破ってしまいました。友だちは怒りたいのを

 我慢しているようです。どんな風に謝りますか。」

などの指示があります。

 学校や地域で起こりそうな場面について,

・オリジナリティ

・尊重

・自信

・勇気

・ストレス耐性


の観点から200のカードがあります。

 すごろくゲームを通して,カードの指示に答えていきます。その答えを一緒にプレイしている

子どもたちも,うんうんと聞きます。

 時には,爆笑しながら,楽しく進めることができるソーシャルスキルの学習です。

ある子どもが言いました。

「居残りをしてもいいから,続けたい。」

チャイムが鳴って,片づけをしているときに……。

 どうやら,わたしのSSTの鉄板ネタになる気がしています。

 

 鉄板ネタと言えば,来年,2014年2月8日に,第1回鉄板ネタセミナーを開催します。

そこで,少しお話をさせていただくことになりました。

私なんかよりも,お話される先生方の多くは,数々の実践を積んでいる方です。

会場で,お会いできると幸いです。

第1回 鉄板ネタ セミナー

よろしくお願いいたします。 

 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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