2013.08.27
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「体験活動の大切さ」

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 現在、勤務している学校では「学校における食育」をテーマに研究に取り組んでいます。学校農園での野菜作りや学校田での全校田植えや稲刈り、さらには給食を題材にした授業づくりなど、子どもたちに豊かな体験活動を提供しています。また、学校給食には積極的に地場産物が使われており、子どもたちにとって食材が大変身近なものになっています。

 

http://higasimiyasita-e.saitama-city.ed.jp/(学校のHPで研修情報を公開しています。)

 

 食育の推進にあたって体験活動が大変重要であるといわれます。先日、息子と参加したキッコーマンの醤油体験授業に参加して、そのことを身をもって感じました。キッコーマンの醤油体験では、醤油のつくられ方について詳しい説明を聞いた後に、実際に昔行われたやり方で醤油をつくる体験をさせていただきました。実際に原料となる大豆に触れたり、作られたもろみの匂いをかいだり、もろみをしぼって醤油を出す作業を行ったりと、短い時間の中で醤油をつくる過程を経験させていただきました。私自身も醤油工場を見学したことがあるので大まかにはつくりかたを知っていたつもりでしたが、実際に現物を見て学ぶことによって、より理解を深めることができました。

 

 まだ幼稚園年長の息子は説明された難しい言葉はよく理解できなかったようですが、一緒に参加している小学生のお兄さんお姉さんと一緒にうれしそうに活動をしていました。そして、いつも使っている醤油がどんなふうにつくられているかということを、肌触りやにおいなどの実感を通して理解できたようです。単に本などで学習する以上に関心を持って学習をすることができました。

 

 家に帰ってから息子は、どんなところに醤油が使われているかを探し始めました。

「なすの炒め物にも醤油が使われているよ!」

とうれしそうに話していました。

 

 2学期も学校の子どもたちにたくさんの食体験をさせていきたいと考えています。そして、それが各教科等の授業と効果的につながる工夫をしていきたいと考えています。 

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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