小学校に入学したばかりの子どもたちに、鉛筆の持ち方を指導します。これまで担任した学年の児童で、鉛筆を正しくもてていない児童がかなりいたので、1年生でしっかりと指導する必要があると感じていました。そういう、私自身も小学校3年生まで鉛筆が正しくもてていませんでした。
指導を行う際にNIEを活用してみました。ある新聞社の記事で鉛筆の持ち方を解説しているものがありました。子どもに理解しやすくなるように、物語にして持ち方を教えるという手法が紹介されていました。記事には図や写真も添えられてあり大変わかりやすくなっていました。
朝、児童の登校にあわせて、鉛筆の持ち方を解説した新聞記事を貼っておくと、
「先生、ぼく、もうえんぴつもてるんだよ」
「おうちでもちかたをおそわったよ!」
「きょう、えんぴつのべんきょうをするの?」
と、私のところにたくさんの児童がお話をしにきました。
そして、授業時間になると、早速、鉛筆の持ち方の練習をしてみました。もう鉛筆がもてる子ももう一度確認してみました。間違っている子には新聞に書いてある持ち方を一緒にやってみるようにしてみました。ほとんどの子が上手に持てるようになりました。その持ち方で運筆練習を行いました。
鉛筆の持ち方だけではなく、1年生の学習でも、新聞の活用がいろんな場面でできそうな気がしてきました。これからは実際の授業の中でも活用していきたいと思います。

菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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