4学年の社会科において埼玉県の代表的な野菜である「深谷ねぎ」を教材として取り上げて授業を行いました。埼玉県でねぎの生産が全国1位になっていることから、その代表的な山地である深谷市のねぎづくりに生産量が多い秘密が隠されていると考え、児童が詳しく調べてきました。
児童は、自分たちの予想をもとに、出荷チーム・ブランドチーム・地形チーム・土チーム・消費チーム・気候チーム・育て方チームに分かれて、それぞれの調べたことを発表しました。発表の際には自分たちが調べたことからキーワードになることを抜き出して、「新聞見出し」風にまとめました。
新聞見出し風にした理由は、児童が普段からNIE(教育に新聞を)の学習をしていることや、新聞記者さんから直接、新聞見出しについて学ぶ学習を行ってきたので、その力を活用する場として今回の発表に生かしたかったからです。また、国語科の学習で「要約」について学習しているので、その関連として見出しの形に要約させる活動にしたかったのも理由です。児童は悩みながらも、自分たちが調べたことを見出しにまとめていました。
「深谷ねぎトラックにのって多くは東京へ」
「深谷ねぎのブランド 甘み 太さ」
「畑広いとさぎょう楽 深谷市全体で900ha」
「ねぎの太さのひみつは土にある!」
「約3億本突破 深谷市 1年で!!」
「ねぎは自然の温度でくらす 20℃最適 冬も大切」
「排水・除草で太いねぎ」
どのチームも自分たちで工夫して見出しを考えることができました。そして、これらが深谷ねぎの生産がさかんな大きな理由としてまとめられることに気が付きました。発表を聞いている児童も、他のチームの発表内容が大変わかりやすく感じられたようです。これからも学習をさらに進めていきたいと思います。

菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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