2012.11.16
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

「PISA型読解力を向上させるための新聞スクラップ」

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 本校では学校全体でNIEに取り組んでおります。授業実践はまだまだこれからですが、週に1回のNIEタイムでスクラップを始めることができました。NIEを通じて、PISA型読解力を向上させることを目標にしています。今年度NIEタイムでスクラップを行った効果をはかるために、読解力テストを行いました。


 テストの内容は、PISA型読解力の項目に合わせて、(1)記事に題名をつける(情報へのアクセス・取り出し)、(2)記事の内容をまとめる(解釈・統合)、(3)記事の内容に即した感想や考えを書く(熟考・評価)、そして、(4)スクラップした記事について考える(取り組む態度)ようにしています。オリジナルのシートを活用して児童に取り組ませています。文科省の水戸部調査官にもアドバイスをいただきました。


 本校の職員はまだ新聞活用の効果に半信半疑ですが、児童はがんばって半年間スクラップに取り組んできましたので、なかなかの出来でした。新聞はすべて記事を読めなくても、見出しやリード文、そして写真や図などからある程度の情報を得ることができます。また、記事の最初のほうに大切なことが書かれていることが理解できていれば、記事の要点をつかむことも容易にできます。

 

 これからもスクラップを続けて、読解力向上にスクラップが有効であるということを具体的に提案できるようにしていきたいと考えております。

 

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop