2012.12.07
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ロールプレイングゲームを導入する算数教材

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

 もうすぐ2学期が終わり,冬休みですね。その前に,3学期制の学校はあゆみの作成の時期

です。「楽しみながら学習し,力をつける」ということを大事にしています。それを「楽習」

と呼んでいます。これについては,つれづれ日誌2012年10月15日に,詳しく記載しました。

 今回は,「楽習」プリントの紹介です。

ちょっと一息つきながら,読んでいただけるお話です。今号も,よろしくお願いいたします。

 

ロールプレイングゲームを生かす

 まだ教師という世界に飛び込んだばかりの頃,あることがきっかけで,パソコンが欲しく

なりました。それは,Windows95パソコンが発売されるよりも前のことです。

「RPGツクール Dante98」(株式会社エンターブレイン)というロールプレイングゲームを

作るソフトが欲しくなったのです。今では,かなり進化されたものが販売されています。

 どうしてこのソフトが欲しかったか。それは,学習に対してなかなか意欲を出さない

子どもが,よく話題にしていたのが,「ドラゴンクエスト」(スクウェア・エニックス・

ホールディングス)というロールプレイングゲームでした。これを

 

何とかこれを学習に生かすことができないのだろうか

 

と考えたのです。

 

 

アドベンチャー学習

 ある日,明治図書出版株式会社から発刊されていた「楽しい学習ゲーム」という教育雑誌を

手にしました。そこに載っていたのが,「計算忍者のひみつ」というワークシートだったの

です。

 その教材は,連載されていました。バックナンバーを買いあさり,そこからエッセンスを

学びました。

そして,ワークシートを自作しました。当時,目の前の子どもたちの興味がありそうな

話題を盛り込みました。その雑誌に名前が載っていたと思うのですが,わたしは,こういう

ワークシートを

 

アドベンチャー学習教材

 

と呼んでいます。

 2枚目のプリントを配ったとき,子どもたちから歓声が上がりました。学習プリントを

配布して,歓声が上がることなんて他にはありません。そして,

 

・学習になかなか入ってこない子ども

・集中が長く続かない子ども

 

も,学習に自然と参加をします。目の色が変わるとは,まさにこのことかと思うほどです。

 作成する際には,いくつかのことを心がけています。それは,

 

・ポイント制を取り入れ,イベントで増減をはかる

・解きやすさ,学びやすさを大切にする。

 

ことです。

 

ポイント制とイベント

 ポイント制を取り入れるとは,モンスターが出てくる問題が正解だったときに

ポイントがもらえるようにすることです。

 しかし,正解だったときにポイントがもらえることばかりで進めてしまうと,苦手な

子どもたちは,嫌がります。正解することが難しいことがあるからです。そこで,

 

「2つの箱のどちらを選ぶか」

 

などのイベントを設定し,その結果をポイント増減のイベントとするのです。結果を次の

プリントに記載して知らせます。そしてポイントの増減をはかります。そうすることで,

 

一概に,正解の数がポイント数ではない

 

ようにします。これは,学習意欲を高めるためのワークシートです。

「アドベンチャー学習」を取り入れることによって,ポイント数であおるようなことは

しません。

 イベントの他にも,副教材の計算ドリルなどに取り組めばポイントが増えるなどと工夫を

入れています。

 

解きやすさと学びやすさを大切にする

 使用しているノートでは,少し書きづらい。筆算などでは,細かい升目が欲しいと感じる

ときがあります。そこでこのプリントには,

 

解きやすさ、学びやすさを考えて,ワークシートを構造化

 

して,作成します。 

 

「百聞は一見にしかず」でしょう。

少ないですが,いくつかを公開しています。こちらから,ご覧ください。

 

アドベンチャー学習

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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