今年度は勤務校で4年生の担当になりました。4年生でも、昨年度低学年で実践をした「辞書引き学習」を実践していこうと考えています。昨年度、辞書引き学習を提唱する中部大学の深谷圭助先生にご指導をいただき辞書引き学習の実践を行ってきました。2年生の児童は半年で、多い子では付箋を4000枚、少ない子でも500枚を貼ることができました。その成果として自分で学習する方法を身につけられたことや、言葉に対する感覚も鋭くなってきたことが挙げられます。
今年度はすでに辞書の引き方を学習している4年生でも辞書引きをスタートしました。辞書引き学習を行う初日に、児童に付箋を配るとすぐに辞書引きを始めました。昨年度の2年生の辞書引きの様子を知っていた児童もいるようで、すぐに付箋を付け始めました。当初、児童には100枚ほどの付箋を配って、それがなくなったら順次家庭で用意をしてもらおうと思っていました。しかし、予想を反して1時間で軽く100枚を貼り終えてしまう児童が続出して付箋が足りなくなってしまいました。
そして、児童はその日の放課後に地域の文房具屋さんに付箋を買いに行ったようです。私の学級の児童が大量に付箋を買ったのでその店の付箋が売り切れてしまったとのことです。
次の日は、授業で辞書引きを行わなかったものの、休み時間や自習時間にも辞書引きを行う児童が何人もいました。2日間でなんと400枚の付箋を貼りつけてしまった児童もいました。本当に児童の力はすごいと感じました。しばらくは国語辞典で実践し、6月からは漢字辞典でも実践していく予定です。
今年度、4年生がどんな成長を見せてくれるか今から楽しみです。
(写真は辞書引き学習初日の写真です。)

菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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