現在、担任する2年生の学級で「辞書引き学習」を取り入れています。辞書引き学習は中部大学准教授(前立命館小学校校長)の深谷圭助先生が提唱されている学習法で全国的に広がっています。小学校1年生の言葉に興味のある時期から辞書を与え、知っている言葉に付箋をつけながら引いていきます。そうすることで児童の主体的な学習態度が身につくことも報告されています。
本学級でも学習への意欲向上を第一の目標に「辞書引き学習」を取り入れました。朝自習の時間や授業中の作業で余った時間、家庭学習などで辞書を活用しています。当初はどのくらい児童が取組んでくれるか心配もしましたが、すぐに興味を示して積極的に取組んでいます。
「先生、今学習している九九ものっていたよ」
「先生、カタカナで書かれている言葉って本当に多いんだね」
など、気が付いたことをうれしそうに話してくれています。辞書に貼られた付箋も2年生の最後までで2000枚を目標にしていましたが、現時点で2000枚を10名近くの子が達成してしまいました。辞書引きを通して第一の目標であった意欲の向上をしっかりと達成できたと感じています。
今後、この力を授業の中で生かしていくことを考えていきたいと思っています。

菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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