2010.12.04
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『NIE授業実践(新聞社との連携)』

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 来年度から完全実施される新学習指導要領国語科の言語活動例として新聞の活用が明記されました。小学校中学年では「新聞をつくる」という言語活動例が示されました。今後、「新聞をつくる」活動が国語科の授業を中心に様々な場面で行われていくようになると考えます。本校3学年では、来年度からの学習を先取りし、新聞づくりを取り入れた国語科の授業実践を行っております。

 今回は、教科書教材にある「大豆」について詳しく説明した文章を扱った学習を行います。教材の文章には「大豆」をおいしく調理する工夫について論理的に詳しく説明をしてあります。児童はそこから、文章の書き方のコツを学び、自分でも文章を書く学習を行います。また、大豆のような食品に対する興味をもち、自分が選んだ食品について進んで調べようとする意欲ももちます。児童にはこの教材の学習のゴールを『自分だけの食べ物新聞をつくる』ことだと伝え、新聞づくりを言語活動として設定しました。

自分が興味のある食品についての調べ学習を行い、それを生かして新聞づくりを行っていくのですが、その学習に先立ち、埼玉県NIE推進協議会の事務局がある埼玉新聞社からY記者をゲストティーチャーに招いて授業を行いました。Y記者には昨年度も総合的な学習の時間において、児童が情報集めをする際に「新聞記者流・取材の仕方」と題した授業をしていただきました。「一次情報を大切にすること」や「知りたいことについて一番知っている人に話を聞くこと」など、貴重なアドバイスをいただきました。今回の授業では、Y記者から「新聞記事の書き方」「記事の割り付けのポイント」「写真へのキャプションのつけかた」などをプロの立場から詳しく児童に説明していただきました。児童が興味をもつようにパワーポイント資料なども工夫していただきあっという間に1時間が過ぎていきました。児童もY記者の話を目を輝かせながら聞いていました。

児童からは、
「早く新聞をつくりたいなあ!」
「新聞をつくるためにがんばって調べるぞ!」
「Y記者さんに自分がつくった新聞をみてもらいたいなあ!」
と、活動に意欲的な声が口々に聞かれました。

この後の調べ学習、そして新聞づくりが今から楽しみになってきました。きっとすばらしい新聞をつくってくれると思います。

※写真はY記者の授業の様子です。
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菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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