来年度から完全実施される新学習指導要領には各教科で新聞活用が盛り込まれました。特に小学校の国語科では言語活動例として、中学年では新聞を書く活動、高学年では新聞記事を読む活動が例示されており、来年度から新聞を活用した授業がこれまで以上に増えることになります。
これまでも新聞を活用した学習(NIE)は行われてきました。日本新聞教育文化財団が毎年500校以上の学校を実践校として指定し、実践校を中心に全国で様々な学習活動が展開されています。しかしながら、まだまだ新聞活用が全国的に十分に広まっているとはいえません。来年度から各教科書に新聞を活用した学習内容が盛り込まれるとはいえ、単に教科書をなぞるだけの授業になってしまっては本来の新聞活用の有効性が期待できないのではないかと懸念されます。
そこで、来年度に向けてできるところから新聞活用の準備をしていくことが必要なのではないかと考えます。新聞活用が簡単にできる実践といえば、新聞スクラップが挙げられます。自習時間や宿題としてでも手軽に新聞記事の切り抜きをして、その要約をしたり、感想を書き込んだりするだけでも子どもたちにとって新聞が身近なものになるはずです。まだ、新聞になれていない低・中学年の子どもたちには、新聞の中から好きな写真を選んでタイトルをつけさせるだけでも新聞活用のスタートとして大変有効だと考えます。
また、授業においても柔軟に新聞を活用してみることも大切だと考えます。先日、担任している3年生の国語で新聞活用を取り入れた授業を行いました。単元は「こそあど言葉」(指示語)です。「これ・それ・あれ・どれ」などの指示語の使い方を知る学習ですが、単に教科書の挿絵だけから学ぶのではなく、新聞に載っている「こそあど言葉」をさがす活動を入れるだけで、子どもたちの目が輝き、授業が盛り上がります。新聞という身近な媒体に「こそあど言葉」が多く使われていることを知ることで、子どもたちはそれが指し示すものをきちんと意識して読み取ることが大切だと考えるようになります。
その他にも新聞を活用できる場面は多くの教科の多くの単元で発見できると思います。来年度にむけてぜひ実践していただきたいと思っています。
写真は新聞を活用した授業例です。
これまでも新聞を活用した学習(NIE)は行われてきました。日本新聞教育文化財団が毎年500校以上の学校を実践校として指定し、実践校を中心に全国で様々な学習活動が展開されています。しかしながら、まだまだ新聞活用が全国的に十分に広まっているとはいえません。来年度から各教科書に新聞を活用した学習内容が盛り込まれるとはいえ、単に教科書をなぞるだけの授業になってしまっては本来の新聞活用の有効性が期待できないのではないかと懸念されます。
そこで、来年度に向けてできるところから新聞活用の準備をしていくことが必要なのではないかと考えます。新聞活用が簡単にできる実践といえば、新聞スクラップが挙げられます。自習時間や宿題としてでも手軽に新聞記事の切り抜きをして、その要約をしたり、感想を書き込んだりするだけでも子どもたちにとって新聞が身近なものになるはずです。まだ、新聞になれていない低・中学年の子どもたちには、新聞の中から好きな写真を選んでタイトルをつけさせるだけでも新聞活用のスタートとして大変有効だと考えます。
また、授業においても柔軟に新聞を活用してみることも大切だと考えます。先日、担任している3年生の国語で新聞活用を取り入れた授業を行いました。単元は「こそあど言葉」(指示語)です。「これ・それ・あれ・どれ」などの指示語の使い方を知る学習ですが、単に教科書の挿絵だけから学ぶのではなく、新聞に載っている「こそあど言葉」をさがす活動を入れるだけで、子どもたちの目が輝き、授業が盛り上がります。新聞という身近な媒体に「こそあど言葉」が多く使われていることを知ることで、子どもたちはそれが指し示すものをきちんと意識して読み取ることが大切だと考えるようになります。
その他にも新聞を活用できる場面は多くの教科の多くの単元で発見できると思います。来年度にむけてぜひ実践していただきたいと思っています。
写真は新聞を活用した授業例です。




菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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