2010.05.24
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『先生たちのよいところを発信する』(研究主任として)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

  毎年、さいたま市では市教委による各学校の研究主任を対象にした研修会があります。さいたま市では学校研究に大変力を入れているため、その推進役となる研究主任に研究の進め方について詳しく指導してくれています。今回、私も東宮下小学校新研究主任として参加しました。

 研修会ではさいたま市教育研究所のM指導主事から教諭時代に研究主任として取り組んだ実践発表がありました。M指導主事は私が昨年度まで勤務していた鈴谷小学校のすぐ隣にあるO小学校に昨年度まで勤務されていました。そして、鈴谷小学校と同じ「児童の体力向上」についての研究をされていました。同じテーマで研究をしているということもあり、M先生とよく連絡を取り合い、情報交換をしていました。
また、数年前まで体育主任を務めていた際にはM先生もO小学校で体育主任を務められており、一緒に体育の仕事をさせてもらいました。私にとってM先生は体育主任としても研究主任としても目標とする先生でした。

 今回、M先生のお話の中で、「体育の研究をする中で先生たちや子どもたち、そして地域のよさを発信したいと考えた」ということがありました。そのお話を聞いたときに私は目からうろこが落ちる思いでした。鈴谷小時代、体育科を推進する中でほかの先生たちに自分の考えを押し通してしまうことがありました。また、みんなで作り上げる協同研究であるにも関わらず、何でも自分で計画するという気持ちでいました。そういうこともあり、特に若い先生から批判されることがあり、なかなか研究に協力してもらえないこともありました。
  M先生のお話を聞き、私に少しでも「先生たちの気持ちを理解し、先生たちのよさをだす研究にする」という思いがあればもっと違う結果になったのではないかと考えます。

  M先生にお話のお礼メールを差し上げたところこんなお返事をいただきました。

「本年度から、お互いに学校や立場が変わり、新しい出発となりましたが、新しい場所での基礎体力はこれまでの実践やこれまで経験した学校、とりわけ鈴谷小・O小で身に付けたものですので、自分を信じてやっていきましょう。」

 鈴谷小学校では研究主任としていろんな反省があります。でも、研究発表の実施や全学年での研究授業実施など、自分なりの成果を上げることができました。新しい東宮下小学校は今年度より『国語力向上』を目指して研究に取り組んでいます。研究主任として、子どもたちに力をつけ、そして「先生たちのよいところを出せる」研究にしていきたいと思っています。

*写真は昨年度、鈴谷小での体育授業の様子です。
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菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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