2009.11.09
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『プロジェクト学習とポートフォリオって?』

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 「プロジェクト学習は夢をかなえるための学習なんだよ」
 「ポートフォリオはそのための道具なんだよ」

今日は、現在児童が取り組んでいる「ケータイプロジェクト」にゲストティーチャーをお迎えしました。先生は千葉大学特命教授・未来教育デザイナーの鈴木敏恵先生です。鈴木敏恵先生はプロジェクト学習やポートフォリオ評価の第一人者で、様々な学校や医師・看護師さんの指導などで日本中を駆け回っている先生です。とっても元気な先生なので児童は鈴木先生のお話にじっと耳を傾けていました。

私が鈴木先生に初めてお会いしたのは今から9年前になります。大阪の大きなホールで1000人以上の先生たちの前で、これから始まる総合的な学習にはプロジェクト学習・ポートフォリオ評価が有効であるということをお話していました。そのお話を聞いてから鈴木先生の研修会などによく参加するようになり、いつか先生を自分の学校にお呼びして一緒に授業してみたいと考えるようになりました。今回の実践でその夢がかないました。

鈴木先生の授業で、教えていただいたことはまず、ポートフォリオの使い方です。ポートフォリオには必ず日付を記入して資料を入れていくことです。そして、収集した資料の出どころも書いておく必要があります。鈴木先生がいつも「エビデンスを大切に」と仰っていますが、集めた資料がどこから来たものであるかということが発表の際にとても大切になってきます。

また、プロジェクト学習の進め方についても丁寧に教えていただきました。「○○のようにしたい」という願いから、具体的なゴールを設定して、そのために戦略的に活動を行っていく学習であるということがわかりました。

今取り組んでいる「ケータイプロジェクトでは」願いを、

『ケータイをはじめてつかう人が安全に・便利に使えるようにしたい』

とし、具体的なゴールを

『ケータイマニュアルをつくる!』

としました。これで、ケータイをはじめてつかう人のために取り組むという自覚をもつことができ、マニュアルを作るという具体的な目標も持つことができました。

 次は、児童が自分の取り組んでみたい課題を考え、同じような課題をもつ友達とチームを作ります。そして、チームで自分たちが提案したいことを考えていきます。

*写真は当日の授業の様子です。
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菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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