5年生の「走りはばとび」の授業が始まりました。「走りはばとび」はあまり子どもたちにはなじみのない運動のようで、4年生での学習をあまり覚えていませんでした。最初の授業の際にはどのようにとんでよいのかわからない児童もいました。そんな中で、児童が意欲的に練習して、自分の記録を伸ばしていけるような実践を目指しました。
今回も『運動有能感』(できる・できそうだ・受け入れられているという思い)を伸ばすための工夫を行いました。まずは、児童に明確な目標を持たせる工夫です。初めての授業で試しの記録を図りました。その記録を「絶対に達成できる目標(記録)」として学習カードに記録させました。その後、来年児童が出場する陸上記録会の入賞記録を知らせ、「最高の目標(記録)」を立てさせました。そして、「絶対に達成できる目標」と「最高の目標」の間でこのくらいまではとべるようになりたいという目標(記録)を立てさせました。
これまでは児童に目標を立たせる際には何のヒントもなしでいきなり学習カードに書かせていたのですが、それでは自分のレベルがどれ位なのかということや自分の学年では最高でどのくらいの記録が出ているのかという記録の幅が分からなく適切な目標が立てられずにいました。昨年度の実践ではあまりにも高い目標を掲げすぎて、目標を達成できない児童が多くいました。しかし、今回は目標の幅を設けたので全員の児童が自分に合った目標を立てることができました。授業の中では、「先生、目標まであと少し!」「やったあ!目標を超えたよ」という声が聞こえてきます。
具体的な練習方法の工夫としては、「走りはばとび」のうまくなるポイントを
(1)助走
(2)ふみ切り
(3)空中姿勢
(4)着地
に分けて、それぞれのポイントを詳しく解説し、それぞれの練習場所をつくったことです。児童は自分が苦手としているところを中心に練習を行います。ふみ切りの練習では、ふみ切る前に3つのフラフープが置いてあり、そこを走ると自動的に細かいステップになり上手なふみ切りができるようになります。また、着地の練習ではセーフティーマットを使い、恐怖感なく思い切った着地を練習することができます。児童の練習を見ながら担任の私は、「もっと体をそらしていこう」「いち、に、さん、し、のステップをもっと意識して!」など具体的なアドバイスを送ることができます。
そして、練習の間には児童同士でとび方を見合って、お互いにアドバイスをするようにしています。(1)から(4)までの課題の中で、同じ課題をもっている友達からのアドバイスだけあって、適切なアドバイスをすることができています。
また、授業の後半で行われる実際の計測では、6つのグループに分かれながら友達の記録を測っていきます。友達の新記録が出るとみんなでよろこんだりと、大変良いムードで学習が進められています。
学習もあと4回となりました。全員の児童が自分の立てた目標を達成して、「できる!」という思いを持てるようになってほしいと思います。
今回も『運動有能感』(できる・できそうだ・受け入れられているという思い)を伸ばすための工夫を行いました。まずは、児童に明確な目標を持たせる工夫です。初めての授業で試しの記録を図りました。その記録を「絶対に達成できる目標(記録)」として学習カードに記録させました。その後、来年児童が出場する陸上記録会の入賞記録を知らせ、「最高の目標(記録)」を立てさせました。そして、「絶対に達成できる目標」と「最高の目標」の間でこのくらいまではとべるようになりたいという目標(記録)を立てさせました。
これまでは児童に目標を立たせる際には何のヒントもなしでいきなり学習カードに書かせていたのですが、それでは自分のレベルがどれ位なのかということや自分の学年では最高でどのくらいの記録が出ているのかという記録の幅が分からなく適切な目標が立てられずにいました。昨年度の実践ではあまりにも高い目標を掲げすぎて、目標を達成できない児童が多くいました。しかし、今回は目標の幅を設けたので全員の児童が自分に合った目標を立てることができました。授業の中では、「先生、目標まであと少し!」「やったあ!目標を超えたよ」という声が聞こえてきます。
具体的な練習方法の工夫としては、「走りはばとび」のうまくなるポイントを
(1)助走
(2)ふみ切り
(3)空中姿勢
(4)着地
に分けて、それぞれのポイントを詳しく解説し、それぞれの練習場所をつくったことです。児童は自分が苦手としているところを中心に練習を行います。ふみ切りの練習では、ふみ切る前に3つのフラフープが置いてあり、そこを走ると自動的に細かいステップになり上手なふみ切りができるようになります。また、着地の練習ではセーフティーマットを使い、恐怖感なく思い切った着地を練習することができます。児童の練習を見ながら担任の私は、「もっと体をそらしていこう」「いち、に、さん、し、のステップをもっと意識して!」など具体的なアドバイスを送ることができます。
そして、練習の間には児童同士でとび方を見合って、お互いにアドバイスをするようにしています。(1)から(4)までの課題の中で、同じ課題をもっている友達からのアドバイスだけあって、適切なアドバイスをすることができています。
また、授業の後半で行われる実際の計測では、6つのグループに分かれながら友達の記録を測っていきます。友達の新記録が出るとみんなでよろこんだりと、大変良いムードで学習が進められています。
学習もあと4回となりました。全員の児童が自分の立てた目標を達成して、「できる!」という思いを持てるようになってほしいと思います。




菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
同じテーマの執筆者
-
兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
-
京都教育大学附属桃山小学校 教諭
-
大阪府公立小学校 主幹教諭・大阪府小学校国語科教育研究会 研究部長
-
戸田市立戸田第二小学校 教諭・日本授業UD学会埼玉支部代表
-
小平市立小平第五中学校 主幹教諭
-
西宮市教育委員会 勤務
-
明石市立高丘西小学校 教諭
-
木更津市立鎌足小学校
-
東京学芸大学附属大泉小学校 教諭
-
愛知県公立中学校勤務
-
大阪大谷大学 教育学部 教授
-
神奈川県公立小学校勤務
-
寝屋川市立小学校
-
明石市立鳥羽小学校 教諭
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)
「教育エッセイ」の最新記事
