2024.02.02
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『先生のための「聞き方」の本』

明るく楽しそうなクラスほど、先生は子どもの話をよく「聞いて」います。子どもが話したくなる状況設定から、言葉を引き出すアイテムやツール、困った場面で役立つテクニック、様々な状況の子に応じた事例・エピソードまで、「聞き方」の知識と経験が詰まった1冊です。

まずは子どもに聞いてみよう!

渡邊先生より

どうしても私たちは、先生である自分が何をするのか、何を話すとかというアウトプットに注目してしまいます。ですが、あまり急がず子どもたちの話に耳を傾けることなしでは、的外れになってしまうこともしばしばです。「子ども主体」と説くのならば、教育課題から日常まで子ども界の人々と密な情報のやりとりを進めていく力=「聞く力」が必用です。

例えば教育相談は、中・高校生本人との相談も一般的なのに小学生は保護者との相談と考えがちです。ただ、上手なクラス運営をされている方々は、本人は自覚していなくても小学校の日常生活の中で子ども達の言葉に耳を傾け、事実上多くの相談を進め運営に反映しています。主体的な発言や思わずこぼれる言葉にこそ、子ども達の真意が込められていると思うのです。

では、子どもの側から話せるようにするためには一体何が大切なのでしょうか。それは私たちの先生としてのありかたにかかっていると考えます。ある意味本書は、これまで見過ごされてきた幼い年齢層が対象の教育相談、もしくは相談のための環境整備の本とも言えるのかもしれませんね。

個別最適化・自由進度学習・特別支援教育等々、今もまさに教育の場は大きな変革の中にありますが、まず子どもに「聞く」ことの比重はますます高まっていると感じています。学校・教室そして子ども界というフィールドを共にするものとして、本書を通じて少しでもお役に立てれば光栄です。

目次

まえがき
第1章 子どもの心を開く教師になるために
第2章 子どもの心を開く「聞き方」の技術
    基礎・基本、場をつくる技術、言葉を引き出す技術
第3章 ケース別でよくわかる教師の「聞き方」
    ※18ケースを紹介
あとがき

『先生のための「聞き方」の本』

著者:渡邊 満昭
発行:明治図書出版
価格:紙版2,266円(税込)、電子版2,039円(税込)
四六判 224頁

関連リンク

文・画像提供:明治図書出版

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