2023.07.12
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新刊『鑑賞のファシリテーション~深い対話を引き出すアート・コミュニケーションに向けて~』

芸術鑑賞力を引き出す対話型の鑑賞とはーー本書では、どうしたら深い対話を引き出すことができるのか、作品にまつわる情報はどのように取り扱ったらいいのかなど、対話型鑑賞を知識構築のプロセスとして捉えることで、鑑賞のファシリテーションに関する知見を見出すことを試みています。対話型鑑賞において、知識構築を促すファシリテーションの原則を明らかにし、鑑賞のファシリテーションのモデルを示しています。

深い対話を引き出すファシリテーション

著者より

知識だけに頼らず、対話をもとに美術作品の解釈を深めていく対話型鑑賞はこの10数年で急速に広がりました。その背景には「主体的・対話的で深い学び」を重視する学校現場や、学校と連携した教育普及活動を展開する美術館のニーズがあります。一方で、ファシリテーターはどのように鑑賞を進めていくのがよいのか、合意がない状況です。

本書では、対話型鑑賞に関する幅広い先行研究を踏まえ、深い対話を引き出すためにファシリテーターが何をすべきか、具体的な対話のデータから実証的に検討しています。ぜひお手にとっていただければと思います。

目次

第1章 対話型鑑賞の課題
 1.1 対話型鑑賞とは
 1.2 鑑賞とは何か、ど究されてきたか
 1.3 問題の所在
第2章 深い対話を引き出すための視座
 2.1 知識構築としての対話型鑑賞
 2.2 知識構築を促すファシリテーション
 2.3 実証研究の目的と研究フィールド
第3章 鑑賞者同士のファシリテーション
 3.1. 本章の目的
 3.2. 実証研究の方法
 3.3. 鑑賞者同士のファシリテーションとは
第4章 美術史的情報の導入
 4.1 本章の目的
 4.2 実証研究の方法
 4.3 効果的な美術史的情報の導入とは
 4.4 本章のまとめ
第5章 結論:鑑賞のファシリテーション
 5.1 各章のまとめ
 5.2 深い対話型鑑賞とは
 5.3 本書の意義と課題

新刊『鑑賞のファシリテーション~深い対話を引き出すアート・コミュニケーションに向けて~』

著:平野智紀(内田洋行教育総合研究所 主任研究員)
発行:あいり出版
価格 : 税込1,980円
仕様:A5並製/162頁

文・画像提供:あいり出版

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