2020.10.14
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怒ると叱る

子どもを指導する際に、怒る・叱るの区別に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
そんな方々に読んでいただけたらと思います。

旭川市立大学短期大学部 准教授 赤堀 達也

はじめに

今回の話題は「怒る」と「叱る」についてです。私が専門としている体育や部活動に限らず、子どもの指導に携わっている先生方は、このような状況をどのように行っていくかがとても大切なことであるでしょう。今日はこのことについて考えていきたいと思います。

怒る?叱る?

「怒る」と「叱る」どちらかが感情的でどちらかはそうでない、どちらかはダメでどちらかは良い……とあるようです。たしか「怒る」が感情的でダメで「叱る」はそうでなく良いだったような?
しかし「教員」を主語にしないで「子ども」を主語にして考えてみた時に、怒ると叱るは区別がつくものでしょうか?

「怒られた」「叱られた」は子ども目線では区別がないように思います。「叱られたから良かった」と子どもは言うのでしょうか?「先生は怒ってないぞ!叱っているんだぞ!」で子どもたちは納得するのでしょうか?そもそも通じるとは思えず「どういうこと?」となるはずです。

また「教師は役者になれ」というフレーズもあります。「指導するときは感情を込めなくてはいけない」という意味だったようです。「真剣に」というニュアンスだとわからなくはないのですが、子どもに区別がつくものでしょうか?そうなると「叱る」はダメなのでは?

そうなると「怒る」も「叱る」もどちらもしっくりくる言葉ではないようです。

これからの指導は…

これから求められていく指導は「諭す」や「語る」部分が強調されていくべきなのではないかと感じています。人間は6秒たつと怒りのピークを越えると言います。この6秒の間を待てないと、子どもにとっても教員にとっても不幸な結果になってしまう確率が上がってしまうようです。そのためその6秒を待ってから出す発言に指導の価値を出せるよう考えたらいいと思います。

心に余裕があるときは「諭す」「語る」で行けると思いますが、仕事量が多かったり他にも対応しなければならない案件が多かったりするとできなくなってしまうものです。そうなると担任や担当教員だけでなく、教員チームで取り組んでいくべきことでしょう。また現場の教員だけで成り立つものではなく、学校制度や教育制度もそこまでを含めて考えて欲しいものです。とりあえず学校における働き方改革が早く進んで欲しいと思っています。

赤堀 達也(あかほり たつや)

旭川市立大学短期大学部 准教授・北海道教育大学旭川校女子バスケットボールヘッドコーチ
これまで幼児・小学生・中学生・高校生・大学生と全年代の体育・スポーツ・部活動指導してきた経験から、子どもの神経に着目したスポーツパフォーマンス向上を図る研究を行う。

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