2020.10.14
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

怒ると叱る

子どもを指導する際に、怒る・叱るの区別に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
そんな方々に読んでいただけたらと思います。

旭川大学短期大学部 准教授 赤堀 達也

はじめに

今回の話題は「怒る」と「叱る」についてです。私が専門としている体育や部活動に限らず、子どもの指導に携わっている先生方は、このような状況をどのように行っていくかがとても大切なことであるでしょう。今日はこのことについて考えていきたいと思います。

怒る?叱る?

「怒る」と「叱る」どちらかが感情的でどちらかはそうでない、どちらかはダメでどちらかは良い……とあるようです。たしか「怒る」が感情的でダメで「叱る」はそうでなく良いだったような?
しかし「教員」を主語にしないで「子ども」を主語にして考えてみた時に、怒ると叱るは区別がつくものでしょうか?

「怒られた」「叱られた」は子ども目線では区別がないように思います。「叱られたから良かった」と子どもは言うのでしょうか?「先生は怒ってないぞ!叱っているんだぞ!」で子どもたちは納得するのでしょうか?そもそも通じるとは思えず「どういうこと?」となるはずです。

また「教師は役者になれ」というフレーズもあります。「指導するときは感情を込めなくてはいけない」という意味だったようです。「真剣に」というニュアンスだとわからなくはないのですが、子どもに区別がつくものでしょうか?そうなると「叱る」はダメなのでは?

そうなると「怒る」も「叱る」もどちらもしっくりくる言葉ではないようです。

これからの指導は…

これから求められていく指導は「諭す」や「語る」部分が強調されていくべきなのではないかと感じています。人間は6秒たつと怒りのピークを越えると言います。この6秒の間を待てないと、子どもにとっても教員にとっても不幸な結果になってしまう確率が上がってしまうようです。そのためその6秒を待ってから出す発言に指導の価値を出せるよう考えたらいいと思います。

心に余裕があるときは「諭す」「語る」で行けると思いますが、仕事量が多かったり他にも対応しなければならない案件が多かったりするとできなくなってしまうものです。そうなると担任や担当教員だけでなく、教員チームで取り組んでいくべきことでしょう。また現場の教員だけで成り立つものではなく、学校制度や教育制度もそこまでを含めて考えて欲しいものです。とりあえず学校における働き方改革が早く進んで欲しいと思っています。

赤堀 達也(あかほり たつや)

旭川大学短期大学部 准教授・元パーソナルストレッチトレーナー・バスケットボールコーチ
幼児体育指導、小学校のスポーツ少年団指導、中学校の部活動指導、高校の体育指導、大学の体育指導及び部活動指導と、全年代の子どものスポーツ及び体育指導の経験を生かし、子どもの運動能力の向上を図る研究を行う。

同じテーマの執筆者
  • 江尻 寛正

    倉敷市立連島南小学校 教諭

  • 高橋 英路

    前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭
    山形県立米沢東高等学校 教諭

  • 高橋 朋子

    近畿大学 語学教育センター 准教授

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 赤羽根 和恵

    東京福祉大学 国際交流センター 特任講師

  • 常名 剛司

    静岡大学教育学部附属浜松小学校 教諭

  • 藤井 三和子

    兵庫県立兵庫工業高等学校 学校心理士 教諭

  • 川島 隆

    浜松学院大学 現代コミュニケーション学部子どもコミュニケーション学科准教授

  • 都築 準子

    愛知県公立中学校勤務

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop