2007.10.21
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

「普通教室の情報化」

株式会社内田洋行 教育総合研究所 梅香家 絢子

入社してから初めて聞いて、今では当たり前のように使うようになった言葉があります。それは「普通教室の情報化」。

ふと思いました。
この言葉、先生や保護者には知られているものだろうか。
この言葉からはどんなものがイメージされるんだろう。

…実際のところはいかがでしょうか?


私が子どもの頃に“情報化”と呼べるものと言えば、いつ行っても鍵がかかり…いつ見ても布切れをかぶったままそのぴかぴかさを保った40台のパソコンがずらりと並んでいる…新しくできたばかりの中学校のパソコン教室くらいでした。

ところが今、久々に学校を訪れてみるとその様子が一変!
パソコン教室があるのは当たり前。子どもたちがいつでも自由に使えるように開放している学校も多いですよね。
何より驚いたのは、パソコン教室だけではなく、普段授業をしている“普通の教室にも”パソコンが入り始めているということでした。
正確にはパソコン、プロジェクタ、デジタルカメラ、教材提示装置、スキャナー、インターネット…。実に色々なICT機器と呼ばれるものが教室で使われるようになってきています。

そして、普段の教室でそういったICT機器を活用して国語や算数などの授業をすることを、私の職場では「普通教室の情報化」と呼んでいるんです。

* * *

学校の特色や先生の授業スタイルによってその取り組み方やイメージはきっと違ってくるんでしょう。入社後初めてこの言葉を知った私が持つイメージは…例えばこんな感じです。
こちらのページ、右上の映像をご覧ください。
中学校の数学、角の二等分線の授業。
http://www.manabinoba.com/index.cfm/6,7283,15,1,html?year=2006


普通は定規とチョークを使って「角の図」を一から書くと思います。ICT機器を活用すると授業の一場面でこんな風に板書の効率化ができるんですね。もしかしたら生徒の自習時間を増やすことにもつながるのかもしれません。

実はここで流れている映像、教室の右後ろの隅っこに三脚を立てつつ私が撮影しました。“はぁ~こんな使い方もあるのかぁ…”と何度も思った50分間。他にも教室におじゃましては色々な授業を見せていただいています。先生と一緒にこんな実践事例を集めながら、「普通教室の情報化」のイメージを膨らませていけるのはとても面白いですよ。

* * *

今や日常生活のありとあらゆる場面でパソコンやインターネットが活用されています。同じように、ICTを教室で活用してみるとどうなるだろうか??ということなのだと思います。

教育の1つの可能性である「普通教室の情報化」。みなさんはどう思われますか。


写真:先生と一緒に実践事例を集めたガイドブック
1021_s.jpg

梅香家 絢子(うめがえ あやこ)

株式会社内田洋行 教育総合研究所
「開かれた学校づくり」の言葉に惹かれてこの道に。今は仕事を通して、全国の教育現場で実践されている様々な取り組みに驚き、学ぶと同時に、“企業の立場からできること”も学びながら活動する日々です。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop