新世代の
前回の記事で、本校の冬季研修会の様子を報告させていただきました。その中で、私が担当した部会で使用した「little Bits」について、今回はもう少し詳しくお知らせしたいと思います。
「little Bits」は、磁石で簡単につなぐことができる電子回路キットです。HPにいろいろな事例がすでにアップされているので、おわかりいただけるかと思いますが、実に簡単に電子工作ができるこれからの世代のキットだと私は思います。
電子回路と言われると、今まではかなりハードルが高い印象を私も持っていましたが、この「little Bits」は、本当に簡単に、しかもわかりやすくできています。Bitsと言われるパーツとパーツは磁石で簡単につなぐことができます。指先が多少不器用でもすぐに扱うことができるかと思います。また、Bitsは特殊なものでないかぎり大きさもほぼ均一で、壊れたりする心配もあまりありません。
本当に簡単な組み合わせで、音を鳴らすことができたり、光を光らせたりすることができるのです。
教材として
この製品と出会ったのは、ICTの活用に関する研究会でした。この製品を見てすぐに「教材になる!!」と感じました。
私が特別支援学校で子どもたちの学習に活用できると考える時に、大きなポイントがいくつかあります。
- 知的好奇心が喚起できる
- 直感的にわかりやすい
- 色、形、数など学習要素が含まれている
- 音、光など感覚に訴える
細かくお話するときりがありませんが、製品や素材をパッと見た時に、これらのポイントが含まれているかどうかを判断します。もちろん、担当する子どもたちの特性や学習の課題によってこれらは変わりますが、概ねこのポイントから外れることはありません。
そして、この「little Bits」は、全てのポイントが含まれていました。特に大きかったのは、それぞれのパーツ(Bits)が、カテゴリーごとに色分けされていたことです。この部分を確認した時に、いくつか子どもたちの学習内容がイメージできました。カテゴリーも、「パワー」「インプット」「ワイヤー」「アウトプット」となっており、子どもたちが混乱なく、使用することができると考えました。
実際の学習場面
前回の記事では、教員の皆さんに扱ってもらっていましたが、2学期から私の担当する授業では、すでにlittle Bitsがしばしば登場しています。
最初は個別の課題学習から活用を始めました。いまはグループでの学習場面でコミュニケーションの機会を作りながら活用を始めているところです。この辺りは、いま取り組みの最中ですので、また機会があればご報告します。
郡司 竜平(ぐんじ りゅうへい)
北海道札幌養護学校 教諭
小学校支援級、通常級と担当させていただき、現在は札幌養護学校小学部にいます。ここでは、私が取り組んでいる特別支援教育におけるICTの活用について具体例を交えながらご紹介していけたらと考えています。
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