2014.09.25
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秋の夜長に思うこと4話(盲導犬、アジア大会、スコットランド、生徒離れ?)

富山県立富山視覚総合支援学校 教諭 岩本 昌明

第1話:アジア大会

仁川(インチョン)でアジア大会が開催されています。
(9月19日~10月4日まで)
手前味噌ですが、2007年6月1日の私の記事には
仁川海洋高校の生徒と当時の海洋高校(現滑川高校)
との国際交流について紹介しています。当時高校3年生
だった生徒らは25歳程になっています。もしかしたら
このアジア大会に出場しているかも知れないと想像して
観戦しています。当時の生徒らは、仁川を訪問し
スポーツ交流や授業交流をしてきました。
現在も滑川高校と仁川海洋科学高校が姉妹校提携を結んでおり、
交流が継承されているのを知ることができます。
(http://www.namerikawa-h.tym.ed.jp/?page_id=265)
私にとっては、この地での大会がいつも以上にとても身近です。
日本がより多くのメダルの獲得を目指すだけでなく
スポーツを通して、草の根の交流も進むことを期待しています。
将来的に日韓およびアジア諸国と日本の関係の改善と
グローバルな観点での親善が根付くことも願っています。


第2話:スコットランド

スコットランドの独立に関する国民投票が話題になりました。
2008年10月17日の私の記事には、独立国家構想を紹介しました。
経済的な理由だけでなく、道州制問題も絡めて、日本でも、
独立国家的な発想もありではないかとまだ思っています。
バチカン市国のような小さな国もありますので、富山県に
限って紹介するなら、舟橋村の独立もありなのかも知れません。
(現在日本で最も面積が小さい村です。Wikipedia参照)
私はこのスコットランドの国民投票をきっかけに
イギリスという国が連合国であることを改めて認識しました。
またイギリスという王国の歴史についても
興味を抱きました。スコットランドのような状況の
場所が日本にもあるのではないかとちょっと危惧しています。
根本的に「国」って何だろう。
「国」としての体裁って何だろうと考えています。
う~ん難しいですね。
「イスラム国」や「ウクライナ」問題までは手がでませんね。


第3話:盲導犬など

さて、最近は報道されなくなりましたが、
盲導犬や盲学校の女子高生への傷害事件は、
視覚支援教育に関係する一個人としては、
見逃せないゆゆしきことだと思っています。
怒りを通り越して、ショックな出来事でした。
言葉はきついと思われるかもしれませが、
決してあってはならないことだと私は思います。
心が痛み、悲しくなってしまいます。
視覚障害の方に限りませんが、人間も動物もみんなが
(特に声を上げることができない弱者が)
不安なく安心して生活できる社会であることを願います。



第4話:「子離れ・生徒離れ」生徒は変わる

A子さんが自分で料理を作ったり、洗濯をしたり、
家事手伝いをするように変容しました。
自分1人で買い物にも行けるようになりました。
その理由は、お母さんの風邪でした。
A子さんのお母さんが、風邪を引き数日間寝込んでしまいました。
その時に、A子さんが今まで母親任せだったことが
自分でしなければならないと気づき、
行動に移すことが増えたのでした。
A子さんが出来たのは、単純にお母さんの風邪だけだとは
言い切れないかもしれません。
年相応にA子さんなりの内なる成長もあったからでしょう。
A子さんに、少なからず調理の仕方をお母さんが
教えていたか、一緒にする機会を設けていたからでしょう。
買い物にも一緒に行く機会を作って、(支払はお母さんが
していたかもしれませんが)お店の場所と食材等が
どの売り場にあるのか知っていたからでしょう。
たまたまA子さんの内なる成長段階とお母さんが風邪で
ダウンした時期が上手い具合に合ったからかもしれません。
でも、お母さん頑張り過ぎないでください。
子どもは必ず成長しています。

「お母さん」の所を「お父さん」や「先生方」に
置き換えることもできるかもしれませんね。
私は家庭でも、自分の学級経営でも
少しずつ意図的に、自分の子どもや生徒たちに
委ねる部分を作るようにしてみます。
自分でやった方が良い場合が多いのかも知れませんが、
それでは、子どもも生徒も成長できないことも多いです。
子どもも生徒らも自立できるように
私が我慢して待ちたいと思います。
人の成長には時間がかかる場合がありますから。
「子離れ」「生徒離れ?」って難しいですね。

岩本 昌明(いわもと まさあき)

富山県立富山視覚総合支援学校 教諭
視覚に病弱部門が併置された全国初の総合支援学校。北陸富山から四季折々にふれて、特別支援教育と英語教育を始め、身の回りに関わる雑感や思いを皆さんと共有できたらと願っています。

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