2014.04.22
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引き継ぐ

北海道札幌養護学校 教諭 郡司 竜平

朝の会提示用

 

まだまだ雪の残る札幌ですが、全国の皆さんと同じように暦通り新学期を迎えました。

全国で新たなステキな出会いが生まれていることかと思います。

 

この時期、学校では新年度へ向けて新体制が組まれます。

学年が決まり、学級編制が決まり、担任が決まるとうちでは個別の引き継ぎがスタートします。個に応じた指導や支援、対応がより求められる特別支援学校では、この個別の引き継ぎにより多くの時間が費やされます。どこまで具体的な内容が引き継がれたかによって、お子さん一人ひとりがどれだけスムーズに新学期を迎えられるのかが決まると言っても過言ではないかもしれないと個人的には考えています。

引き継ぐ内容は実に多岐にわたっています。一日の大まかな生活の様子、日常生活の指導での重点ポイント、学習での指導・支援のポイント、現段階での評価、今後の課題、友達との関係など、本当に多くの項目を引き継ぐことになります。

より具体的な場面を想起できるよう旧担任は具体的なツールも用いて一つひとつ丁寧に引き継いでいくのです。

この個別の引き継ぎがベースになります。そしてそこに学級としての取り組み等が積み上がっていきます。学級として大切に取り組んできたこと、指導・支援の重点にしてきたことなどを次々に引き継いでいくのです。

その上で、授業・学習としての引き継ぎが加わります。

個人的にはこの部分が少し弱いのかなと感じています。短い春休みの中ですべてを引き継ぐのは至難の業かもしれません。校内では、分掌業務という役割もあります。そこでもまた業務の引き継ぎが行われています。

これらのこと全てを網羅し整理してから、新たな学級づくり、学年づくり、授業づくりまでを春休み中に行うのですから、やはり難しい部分があるようにも思います。

それでも私たちは、学年が変わり、教室が変わり、担任が変わり、クラスメイトが変わりと変化の嵐のような新学期に立ち向かう子供たちのためにできるかぎりのことをしなければなりません。

 

そこで、授業・学習としての引き継ぎに役立てたいと考えているのが、授業・学習に関わるデジタルデータの引き継ぎです。学級での朝の会のプレゼンデータ、学習の導入に用いる提示用のプレゼンデータなど、今は一年間にかなりのデータを用いて授業・学習に活用しています。このデジタルデータの引き継ぎがまだあまり活用されていないように感じるのです。新担任が夜遅くまで残って新しく朝の会のデータを作成していることを決して否定するものではありません。ただ、同じ絵カードを用いてもその見せ方一つで子供たちは違うものと認知してしまうこともあるのです。そこは注意深くならなければなりません。まずは前学年で上手く活用できていたデータを用いて、そこからさらに成長した部分、新担任で評価し改善したい部分、新たな目標を達成する部分を加除修正していけばいいのではないだろうかと個人的には考えます。

また、多くの変化の中にいる子供たちにとって、授業の中で提示されるデータが同じフォーマットであれば、安心感を一つもって授業に参加できるようになるのではないでしょうか。この基本形までを新たなものにしてしまうと、子供たちは安心できるものがひとつもなくなってしまうように思います。

そんな思いで、この春はデジタルデータの引き継ぎをいつもより意識して取り組んでいるところです。

その指導・支援の方法も含めて具体的に引き継げるといいなと感じています。 

郡司 竜平(ぐんじ りゅうへい)

北海道札幌養護学校 教諭
小学校支援級、通常級と担当させていただき、現在は札幌養護学校小学部にいます。ここでは、私が取り組んでいる特別支援教育におけるICTの活用について具体例を交えながらご紹介していけたらと考えています。

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