2014.04.10
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「貯筋(?)」生活を目指して

富山県立富山視覚総合支援学校 教諭 岩本 昌明

自分のことを話題にして恐縮ですが、3月の年度末にインフルエンザB型に
罹りました。タミフルを服用し、なんとか回復しました。しかし、病後1週
間過ぎても立っているとふらふらする状態が続きました。まる3日間寝たき
りの状態だったのです。「インフル恐るべし」と改めて体感いたしました。

 

予防接種(今年はA型の予想)をしていたのですが、少し気の緩みもあったの
かもしれません。どこで、だれからなのか感染経路については全く心あたり
がありません。日頃から「手洗い、うがいの励行」や大勢が集まる場では
マスクの着用など自己防衛を徹底に心がけたいと思いました。

身体の痛みが2日間続いて、寝ることすらできないという辛さは教師になっ
て初めて経験しました。今まで3日間も横になることはなかったのです。


インフルとは別に、私は最近左膝と右太股の部分に痛みを覚えていました。
幸い本校には理療科があり、鍼按摩マッサージの指導者としての
資格を有する先生方がおられますので、ちょっと私の身体の状態について
相談に乗っていただきました。

すると、「それは痛みを感じる部位の筋肉が低下してきているのが
一つの原因かもしれませんね」「負担の小さいもので、筋肉に負荷
のある運動を継続的にするように」「インフルで寝たきりが続いたので
筋力が低下したのかもしれませんね」と話していただきました。


私は、以前に某テレビ番組で「貯筋」というテーマを扱っていたのを
思い出したのです。
消費税が今月1日より8%に上がりましたが、「貯金」の変換ミスでは
ありません。お金の話ではなく、筋肉(筋力)のことです。
その番組(名前を忘れましたが)では、楽しい老後を迎えるために
「筋肉を貯えよう」という意味で「貯筋」を扱ったようです。

インターネットで「貯筋」を検索し幾つか眺めてみました。
福永哲夫先生(注1)によると、「50歳を越えると急激にダウンする。普通の
生活をしていても、1年に1%くらいの割合で減少しますので、10年ではなん
と10%の筋肉が身体から消えてなくなる」計算になるようです。
笑い話にならないような現実が目の前に音もなく静かに近づいてきているようです。

個人差はありますが、年齢と筋肉量の変化について、40歳から年に0.5%ず
つ減少し、65歳以降には減少率が増大され、最終的に80歳までに30%から
40%低下がみられるといわれています。(注2)

若い頃に運動していた人は大丈夫なのかというと、そう安心できないようで
す。「筋肉は目に見えて減っていきます。筋量は毎日の生活環境に大きく影
響するもので、例えばベッドの上で何もしないでいると、2日間で1%くらい
落ちる」そうです。

若い頃の筋肉量も既に低下が始まっています。
現在の適度な運動が必要だそうです。私はプチスクワットを始めました。
立ち仕事や作業をしている間に10回~20回程度のスクワットをしています。

私には直接関係ないのですが、ダイエットによる筋量の低下やこれに伴い
基礎代謝の低下も指摘されています。身軽そうなのに、実は体脂肪率が高い
という“かくれ肥満”の方は注意しなければなりません。体脂肪率が
高い状態が続いていますので、私は警告状態かもしれません。

心配なのは、筋量が低下することで、遠くない将来転倒や骨折から、
寝たきりになる可能性が潜んでいることです。
(皆さん自分のこんな姿は想像したくないですよね)

では、どのように運動すれば、筋量の維持や増加につながるのでしょうか。
具体的なやり方については、手軽なプチ運動の例も紹介されています。
とにかく毎日続けることが一番大事なようです。
ただ、筋力トレーニングを行うにあたっては、トレーニングの負荷の設定に
注意が必要だそうです。若いときと同じようなトレーニングメニューは
避けることでしょうか。(注3)


心あたりがあるぞという方々は、今から、私とご一緒しませんか。
そして現在の運動不足で「貯筋」のない自分に別れを告げて、
「貯筋」通帳にたくさん「筋量」の残高が記載されている、
そんな将来の素敵な自分に会い行く旅に出ようではありませんか。
(数ヶ月後に、ささやかでも報告ができることを楽しみしております)

新年度を迎えるにあたり、少し先を見越した計画を立てることは
「貯筋」に限らず、様々な学校教育活動であっても大事なことでは
ないでしょうか(教育活動で寝たきり状態にならないためにも)。


注1:Panasonic ヘルスケア「筋量アップで老化に打ち勝つ」
http://panasonic.jp/health/library/oshiete/0602/oshiete08_1.html

注2:「健康長寿ネットホームページ」
http://www.tyojyu.or.jp/hp/page000000500/hpg000000471.htm

注3:「中高年の筋力トレーニングは有効か」
http://www.fusports-union.org/MMB/yasu01.html

岩本 昌明(いわもと まさあき)

富山県立富山視覚総合支援学校 教諭
視覚に病弱部門が併置された全国初の総合支援学校。北陸富山から四季折々にふれて、特別支援教育と英語教育を始め、身の回りに関わる雑感や思いを皆さんと共有できたらと願っています。

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