執筆はじめのごあいさつ
「教育つれづれ日誌」読者のみなさま,はじめまして。
本日からここで執筆を担当させていただきます中村 祐哉(なかむら ゆうや)と申します。
私は,年齢もまだまだ20代後半で教職経験も10年に満たない若輩者です。未熟でつたない文章かとは存じますが,ここの日誌名どおり日々の教育実践をはじめ,今までの研究や経験,思い描く教育ヴィジョンなどを交え,カテゴライズしながらもつれづれと書き込んで参りたいと思っております。これからどうぞよろしくお願いいたします。
マイプロフィール
私は現在,広島県の公立小学校に勤務し,今年度は第4学年の学級担任をさせていただいております。今まで6・5・6・5・6・5・6学年と担任をさせていただき,この春の転勤ではじめて第4学年の担任となりました。はじめて担任させていただく中学年ですので,フレッシュな気持ちと新しい感覚をもって全力で取り組んで参りたいと思っております。
また,昨年度までは文部科学省大臣指定在外教育施設の上海日本人学校に勤務しておりました。そこでの経験が中心となっている国際理解教育・海外子女教育,自分の研究テーマでもあるデジタル教科書・フラッシュ教材やICT機器の活用を取り入れた授業実践・社会科を軸とした教科指導,そしてもっとも重要視している学級経営など,教育に関するさまざまなジャンルの枠組みを超えて弾力的・多面的にとらえる機会を日々大切にしながら教員生活を送っております。
教育者のインプットとアウトプットのバランス
教師は,日々子どもたちの前に立ち,その成長をサポートしながら,さまざまな力を身につけさせていきます。そして日々,自身の研究と修養に励むことが法令でも定められています。しかしながら,これが絶対に正しい!という個々の固定観念は必ずしも全てに通用するものではありません。ですから,次々と出てくる新たな教育観を子どもたちの実態に合わせて教師自ら選定し,それを学級経営や授業に取り込んでいく必要があります。
そこで大切になってくることは,インプットとアウトプットのバランスです。教師は子どもたちに日々の授業や学校生活の中でさまざまなことを伝えています。そうすると,必然的に教師自身の生活の中でもアウトプットする機会や場面が多くなっていきます。それが毎日なわけですから自分の教育観や教え方が絶対に正しいという暗示にかかってしまうことがあるわけです。もちろん教師が自信をもって児童・生徒の前に立つことは非常に重要です。自信をもてるということは,その方法で何度も成功した経験があり,また教材研究や児童・生徒理解等も十分におこなわれているからこそ自信がもてるものですね。私も,特に学級経営については自信をもって臨めるよう日々努力しています。しかし,インプットする機会も大切にしていかなければ,先に述べた暗示がだんだんと固定観念化していきかねません。
では,インプットの機会とは教師の場合どのようなことを指すのでしょうか。私は,今このつたない文章を読んでいただいていることもインプットに関して大きな意味をもっていると思います。ほかにも教育とは全く異なるジャンルの本を自分の教員生活を思い浮かべ,生かせることがないか考えながら読むことや,その日の朝のニュースから得た情報を,教師自身が感じたこと・知っていることと交えて,子どもたちにどうわかりやすく伝えるかを通勤時間を使って考えてみることなどもそのひとつです。また,職場の出張で自分が今まで専門的に取り組んできていないジャンルの教育講座に参加してみること,教育講演会で自分とは真反対の意見をもつ方の講演を拝聴しにいくことなども挙げられます。
つまり,インプットをいかに意識的におこなえるかがこのバランスを保つカギになってくるのではないでしょうか。新しいものの考え方を知り,受け入れながら日々の生活を見直し活用していく…これを初回に書かせていただいたのは,そういう意識をもって私自身もこの「教育つれづれ日誌」の読者であったからです。すばらしいインプットの機会を与えてくださった,ここで執筆されておられる全ての先生方に感謝の気持ちでいっぱいなのです。
今度は私が微力ではありますが,アウトプット側に立たせていただきながら,次回から日々の教育実践などを執筆して参りたいと思います。
中村 祐哉(なかむら ゆうや)
広島県公立小学校 教諭
「社会科教育」「国際教育」「ESD」をメインテーマに,日々授業実践と研究に取り組んでおります。拙い教育実践ではありますが,共に学ばせていただければ幸いです。
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