2014.04.13
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学級通信(お別れ版)

石川県金沢市立三谷小学校 教諭 泊 和寿

 

(三学期の作品展示より)

 

みなさん、こんにちは。

私の既定のつれづれ日誌は、終了しました。

ですが、これから、イレギュラーな形で、不定期にですが、つれづれ日誌を書き綴ることになりました。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

今回は、一年間の最後の学級通信を御紹介します。

みなさんは、最後の学級通信をどんなふうに書きますか?

きっと、心に残る素敵な通信がいっぱいあることと思います。

思い出は、時と共に変化するもの

僕は、今回、子供たちの思い出が、より良く残っていくように、願いを込めて書きました。

それでは、ちょっと恥ずかしいですが、紹介します。

 

学級通信「桜の如く」(お別れ版)

【本文】

5年2組の皆さんと保護者の皆様へ

 1年間の過ぎるのは早いものです。桜の如くと銘打ってスタートした1年でしたが、5年2組のみなさんは、どんな1年にすることができたでしょうか。春に咲き誇る桜のように、来るべき時をめざして、努力と成長を重ねて自分自身が嬉々として生きられるパワーを貯めることができたでしょうか?

 きっと、5年2組では、多くの子が成長できたのではないかと思います。

 ある偉人は、こう言っています。

「人間が人間であることの証は、感謝の心と恩を忘れないことである。」

と。

これは、お世話になった周りの方々への感謝はもちろんですが、自分のあゆみを忘れないという事です。ですから、みなさんの1年間を振り返って、書き残したいと思います。

 4月

新しい仲間と出会い、共にクラス目標を掲げて成長を誓い合いました。ちょっと自信はなさそうだけど、自分なりに前向きに学習に取り組む姿が、さすが5年生でした!

 5月

ふじだなおとぎ会では、自分達で企画した内容にチャレンジしました。自分達で取り組むことの難しさと人任せにしないことの大切さを実感しながらも、元気いっぱいに出し物を披露できました。運動会では、6年生と共に組体操にチャレンジし成功! ついでに、4月から体育を中心に体力作りに励んだ成果が表れ、圧勝での優勝を手にしました。「継続は力なり」でしたね。

 6月

合宿での共同学習を通して、心と力を合わせることの大切さを実感するとともに、登山などの野外活動を通して、心と体を鍛えることができました。まきまきパンは美味しかったですね!

 7月

水泳では、ほとんどの子が自分の課題をもって泳力増進に努め、25Mを泳げない子だけでなく、泳げる子も「先生、泳ぎ方教えて!」と積極的でしたので、私も一生懸命に教えました。結果、なんと20分で25Mを泳げるようになった子もいましたね。全員がレベルアップできました。素直に努力することが、いかに著しい成長につながるかという姿を目撃することになりました。とても嬉しかったですよ。

 9月

教育実習の先生方との勉強は、とても新鮮で楽しく、褒められたことも叱られたことも素敵な思い出になりました。教生の先生方が踊ってくれた『恋するフォーチュンクッキー』は、5年2組の皆の益々の成長を願ってのものでした。先生方は、みなさんとの1時間に一生懸命だったのですよ。

 10月

総合的な学習の『輝け!柏っ子プロジェクト』が本格始動しました。雑草だらけの花壇、汚れた階段の壁、乱雑なオープンスペースのマジック達、殺風景なトイレや花台、雑草が大発生した運動場、同じく手入れが必要な理科室外の岩石標本庭、雨水と泥が溜まって出ることが憚られていた図書室横のテラス「音読の庭」、汚れすぎたスチーム・ホワイトロッカー・パーテーション等々、5年2組が先駆を切って、自分達の学校を汗して作っていく気持ちよさと達成感を味わうことができました。翌月には、計480本の花を花壇に植える活動に全校を巻き込む様子を、新聞社が取材。紙面で紹介されました。研究発表会では、最先端の教材『東京スカイツリーを東日本大震災から救ったバネ』の学習をして、全国の注目を集めました。

 11月

学習に集中しました。普段の学習を大切にサッカー大会なども通して、お互いを生かし合うことが喜びにつながることを知りました。自己中心的であったり、何でも人のせいにしたり、臆病であっては、クラス全体も成長がないどころか、苦しく悩みが大きくなり、継続するという事を体験しました。

 12月

創立140周年記念に相応しい6年生になりたいと、最高の「6年生を送る会」をめざして企画運営の活動がスタートしました。ですが、最初の全校集会では、全校に呼びかけるときにうまくいかず、恥ずかしいやら悔しいやら、自分達の実力を再認識しました。おかげで、一人二人と、真剣に一生懸命に取り組まねば、本当の成長も達成の喜びもないと、本気の自覚とチャレンジを始めることができました。

 1月

書初め大会では、決意を込めて書くことができました。6年生を送る会の代表者会では、好スタートを切ることができました。毎回の代表者会では、下の学年の子たちが5年生の思いと実行委員の頑張る姿を見たいと、毎回見学に来ました。しかし、5年生内の係の仕事は、油断と甘えから、なかなか真剣になれず、喧嘩したり、他の人達に迷惑をかけたりと、一人一人が本気になるために、土壇場まで自分との闘いでした。私達、担任は、口を出したいのをグッとこらえながら支援に徹し、5年生111人の行く先をサーチライトでできる限り明るく照らし出すようにしました。何としても皆さんに生きる喜びを知って欲しかった。

 2月

「6年生を送る会」の本番は、授業参観の時の10倍は立派な会にすることができました。各学年が輝いていました!感謝の思いが重なり、体育館が希望の光で包まれていくようでした。5年生は、自分の役割に集中しました。6年生が目を見張りました。笑顔になりました。感動してくれました。心から御礼を伝えてくれ、「友達」「自分」「目標」を大切にして、来年の附属小学校を築いて欲しいと、鍵を渡してくれました。本気でやった結果、心の底から湧きあがる達成感を味わうことができました。本気になる事の大切さ、あきらめず、話し合って、力を合わせることの大事さを学びましたね。

 3月

卒業式の練習に気合を入れて取り組みました。卒業式準備では、真面目に丁寧な準備をすることができました。大きな成長を感じました。そして、最上級生になりました。1年生から4年生は、5年生の後姿を見て、来年度に備えて一生懸命に掃除をしています。1日1日を大切に過ごしています。お別れ会では、みんながいい思い出ができるようにと企画係が前の週から企画を練って実行委員と共に放課後残って準備をしてくれました。楽しくゲームができただけでなく、後片付けまでしっかりとできました。誰かれとなく、モップとちりとりを出して掃除する姿は、来年を任せられる6年生の桜色が垣間見える姿でした。

さて、本日をもって、5年生の幕を閉じることになります。最後に、金沢へも来訪したことがあるヘレン・ケラーの言葉を皆さんに贈ります。

「いつも太陽の方を向いていれば、影は見えません。」

 過去は変えられませんが、未来は変えることができます。また、同じ思い出でも人によって受け取り方は様々です。三重苦と言われたヘレンは、この生き方で人生を喜びと豊かさに溢れるものにしました。

来年度は、附属小学校創立140周年。この節目に最上級生となる事は、只事ではありません。皆さんと学校が大きく成長し、発展する、千載一遇のチャンスです。来年への布石は打てるだけ打ちました。無駄にせず、自分のため、みんなのために生かしてください。それでは、お別れです。

保護者の皆様、5年2組のみなさん、1年間ありがとうございました。

皆様の益々の御健康と御多幸を心よりお祈りしております。    

 

                                      【5年2組担任より】

泊 和寿(とまり かずひさ)

石川県金沢市立三谷小学校 教諭
私は、子どもたちが目を輝かせて生き生きと学ぶ姿が大好きです。子どもが本気になって学ぶと、グワッと教師を越えていきます。今年も、そんな感動をめざしたいと思います。

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