みなさんは、子どもの頃に苦手だったことはありませんか?
私は、水泳とボール運動が苦手でした。
ちょっとコンプレックスもあったように思います。
1.私が子どもの頃の苦手
水泳は、担任の先生の御指導のおかげで、スイミングスクールに通っていなかったけれども4年生時に23.5mは泳げるようになりました。
随分と中途半端な数字ですね。
これは、4年生最後の記録会の記録なのです。
泳ぎ始めは順調でしたが、半分過ぎで片足がつってしまい、それでも頑張って泳いでいたのですが、とうとう25m直前で両足がつってしまったのでした。
両足がつった状態で泳ぐのは無理なのだと、新しい発見をした時でもありました。(笑)
でも、内心はとても苦手感がありました。
息継ぎができなかったからです。
ですから、友達にプールの一番深いところへ連れて行かれて沈められたときは、必死でした。
今は、ある程度は泳げますが、苦手感は今もわずかですが残っています。
ボール運動は、ドッジボール以外は苦手でした。
ボールを使う機会が、圧倒的に少なかったからだと思います。
当時は、休み時間に使えるボールは限られていました。
バスケットボールを授業時間以外で使えた記憶はありません。
サッカーボールは貸出されていませんでした。
授業でサッカーなどをすると、しっかりと蹴れる子はごくわずかだったように思います。
そのかわり、野球が流行でしたので、プラスチックバットやゴムボールは持ってきてよく、休み時間に、広い運動場のあちらこちらで、野球をしている子がいました。
だから、小さなボールの扱いは、みんな結構上手でした。
2.苦手をつくらないコツ
と、考えると、「苦手」は慣れていないことが大きな要因と考えられます。
まだ小さな子どものうちに、慣れること。
それが、苦手をつくらないコツです。
小さければ小さいほど、うまく適応していきます。
子どもの柔軟性と吸収力は、大人の想像よりはるかに高いのです。
私は、1年間の担任期間の内に、担任している子どものどんな苦手をなくしてあげたらよいかと、考えて指導しています。
それは、教科学習に限りません。
生活習慣、マナー、基本常識、人との接し方、値打ちある生き方 等々。
これも慣らすことが基本です。
ですから、
素直な子は伸びます。
素直でなかったり、日常生活への活気そのものが弱かったりすると難しくなります。
そこからのテコ入れが必要だからです。
自己主張が強い子の場合は至難となります。
性格は子どもによって違います。
ですが、安心してください。
後天的な影響の方が大きいですから、性格は習慣づけによって育てることができます。
これは家庭しだいということになります。
できるだけ苦手感をなくしてあげたいと願っています。
3.バスケットボールの授業
現在、体育でバスケットボールの指導をしています。
若いころほど、上手な手本は見せてあげられませんが、慣れることを意識して指導しています。
最後に、バスケットボールについて書いてる「あゆみ」を紹介します。
【A児】
今日、体育でバスケットボールを持ってきました。
(授業の準備と安全のためにボールのかごを出しておくといいと前時に話したことを憶えていて授業が始まる前に出しておいてくれた。)
ぼくは、3回しか入れれませんでした。
でも、先生に習って角をねらうようにすると、入ってはないけど、かなり入る確率が高くなったような気がします。
【B児】
今日、私は、4時間目の体育の時間に、バスケットボールをしました。
私は、ボールがとても苦手で、絶対バスケとか無理だと思ってたけど、だんだんボールに慣れてきて、シュートも結構できるようになってきたので、もっと慣れたいと思いました。
【C児】
今日、バスケットボールの練習をしました。でも、バスケットボールの試合をしたのではなくて、それぞれの技を一つずつ練習していきました。
まず、最初は、あまり入らなかったけれども、だんだん入るようになってきたので、とてもうれしいなぁと思いました。
これから、たくさん練習して、上手になっていきたいです。
私の目から見ても、少しずつバスケットボールの扱いに慣れてきているように思います。
慣れるには、少し時間がかかるものです。
ゆっくりと見守りたいと思います。

泊 和寿(とまり かずひさ)
石川県金沢市立三谷小学校 教諭
私は、子どもたちが目を輝かせて生き生きと学ぶ姿が大好きです。子どもが本気になって学ぶと、グワッと教師を越えていきます。今年も、そんな感動をめざしたいと思います。
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