2013.12.18

意欲を高める視覚的な提示を。

北海道札幌養護学校　教諭　郡司竜平

調理１調理２調理３

３枚の画像は、先日行った調理のグループ学習での提示。

うちのセンス溢れる仲間が時間をかけて作成した提示用のプレゼンの一部です。

私が提示用のプレゼンを作成する場合は、見やすさだけに気を取られて、ついついシンプルで味気のないものになることが多いのですが、この仲間は、いつも子どもたちが見やすく、かつ意欲を喚起するような提示をするのがとても上手です。

ちょっとした工夫なのかもしれませんが、いつも真似をしようとしてもなかなかうまくいきません。

今回の調理用のプレゼンは、その中でも時間をかけて作成したとのことで、私も子どもたちと一緒に見入ってしまいました。材料はわかりやすく、一つずつ提示され、子どもたちが確認しやすく工夫されていました。今回はみんなでカップケーキを作ったのですが、その工程はすべて動画で提示されていました。子どもたちが注意するポイントにしぼった動画でしたので、すぐに理解し、取り組んでいました。このグループは主に自ら動くことを狙っているグループですので、いかにして動き出すきっかけをつかめるかがポイントかなと考えていましたが、実に動きだしのポイントが整理されていました。調理開始の合図は、TVでよく見る「○○クッキング」の音楽が挿入されていて、提示と合わせて子どもたちの調理への意欲をさらに高めていたように感じました。うまいな、というのが率直な感想です。

この学習は２週にわたって展開された学習ですので、１回目の終わりには次週への予告がわかりやすく提示されていて、子どもたちは週をまたいでも意欲を持続して学習に入ることができていました。また、２回目の導入では、前週の活動の様子を一人ひとりの画像で振り返り、学習への意欲を高めていたところもポイントでした。

何度も調理の試作をしながら、子どもたちの活動の実際をイメージし、ポイントをしぼり視覚的に提示することで実にスムーズな学習が展開されていました。

使用したアプリはKeynoteですが、学習の内容からテレビ横での操作が子どもたちへの指導・支援に遅れてしまうことも予想されたため、Keynote remoteアプリを上手に使いながらの提示でした。

私にとっても自分の学習用プレゼンを見直すきっかけになったものですから、ぜひその一端を皆さんのご紹介できればと思いました。