2012.12.19
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

学期末にはこんな通信を!(冬休み前編)

米子市立福米東小学校 教諭 西村 健吾

  

 

 日に日に寒さが増してきました。校庭には毎朝,うっすらと霜や雪が降り積もり,冬の訪れを感じさせます。(写真左)

 一方,6年生の教室では,本年度,子ども達が種から育てている「サイネリア」がすくすくと成長し,学期末の忙しい毎日に,潤いと癒しを与えてくれているようです。(写真中央)

 

 さて,いよいよ学期末を迎えます。3学期制の学校に勤める私にとって,本サイトに寄稿するようになってから,早いもので4度目の学期末を迎えます。

  これまで,学期末に発行する通信については,「ふり返り」「時間」などをキーワードとした通信文例をご紹介してまいりました。下のリンクページです。またご覧いただければ幸いです。

 「学期末にはこんな通信を!」(2011/12/19公開分)

 「学期末にはこんな通信を!(夏休み前編)」(2012/7/16公開分)

   

3-8.節目にはこんな通信を(冬休み前編) 

  今回もその一例をご紹介いたします。が…,今回の内容は6年生及びその親御さんを対象とします。しかも,卒業,中学校入学,思春期突入目前の時機がよいと思われます。(そういう意味で「冬休み前編」です。)

 内容としては,いわゆる豆腐に例えるところの「四角さ」(啓発型)に傾倒しています。(大して四角くもないんですけどね…。)どう四角いのか,また,なぜ四角いのかは稿末にて…。  

 

実例23.成長は点ではなく線 ~挫折も次なる飛躍への土台です~ 

 

 激動と感動の2学期。子ども達は,様々な困難と向き合いながら,その壁を乗り越え,大きく成長してきました。まさにその営みは,時間と成長が比例するような単純なものではなく,挫折と成功が猫の目のようにクルクルと繰り返されるものだったのではないでしょうか。

 さぞ,ご家庭においても,お子さんの成功や成長を一緒になって喜ばれ,また,失敗や挫折にはともに肩を落とされてきたのではないかと推察いたします。

 

 

 さて,その大切な大切なお子さんは,来年の早い内に,いよいよ小学校を卒業され,中学校へ進学されます。これまで以上に,大きな挫折と成功を繰り返し,時に,跳び上がるほどの喜びがあったと思いきや,時に,体液が逆流するほどの苦しい挫折を味わうことがあるでしょう。思春期を迎え,多感になる子ども達にとっては,まさに人生で初めてと言って良いほどの大きな壁にぶつかる時期です。

 そんな時だからこそ,今一度,子ども達に,そして親御さんにお伝えしたいこと…。

 

 

 それは,『人間の成長は点ではなく線である』ということです。
 

 どんなに運動や学習の成績が落ち込む時があっても,必ず人生にはその続きがあるし,もしかしたら,その挫折は,次の飛躍に?なくてはならない大きなステップなのかもしれない。いや,実は,そういうことの方が多い。(写真右)

 だからこそ,お子さんの成長を見守る親御さんには,子ども達の目先の結果(点)に一喜一憂されるのではなく,「?おぉ!さらに大きくなるための経験をしているじゃないか。(^_^)b」くらいデンと構えていただくことをお願いしたい。一番苦しんだり,壁を乗り越えるための勇気やエネルギーを得なければならないのは子ども自身です。どうか,お子さんの成長を,人生の先輩として大きな心で見守っていただけたらと思います。

 

 

 担任が想像した以上に,子ども達が本当に光り輝いた2学期。しかし,同時に,その陰の部分である,子ども達一人一人の様々な挫折と葛藤も,担任として見てきたつもりです。

 いよいよ冬休み。卒業に向けて,ほんのちょっとだけその心と体を癒し,来るべき飛躍の時を迎える準備を進めていってほしいと願います。

 

 ご家族お揃いで,よい年をお迎えください。

 

 

 一般的に,学習・運動問わず,子ども達の日々のパフォーマンスの結果に,親御さんは大変な関心をお持ちです。それはそれでとても良いことだと思うのですが,時としてその関心の高さ,熱の入れようは,子ども達にとって(担任にとっても…??),過度の負担となるときがあるのではないでしょうか。今まさに,思春期を迎える小学校高学年~中学校にかけてのお子さんならばなおのことです。

 

 私ごとで恐縮ですが,我が子はスイミングを習っています。その大会に行くと,親御さんの関心の高さに大変驚かされます。(自分もその一員ですけどね…。。。)そこには,子どものタイムやら順位やらに一喜一憂される姿があちこちに…。結果が良ければ,まるで我がことのように大喜びです。これはこれでとっても良いことです。

 ところが,逆の場合は,子どもも親も,大変な事態です。まるで我がことのように悔しがり,憤り,廊下の隅で子どもを追い込む親御さんの姿を時として目にします。その時の子どもの表情と言ったら…。

 

 挫折は子どもの成長にとってなくてはならないものです。逆にこれがなく,ぬくぬくと育った方が心配です。だからこそ,子どもの成長を「点」でとらえるのではなく「線」としてとらえる視点,挫折・壁にぶつかってもがく時期も「さらなる成長のチャンス」ととらえる『大局観』を持ちたいものです。

 

 

 指導者として,担任として,そして二人の息子の親として,自戒を含めて想う,2012年暮れです。

 みなさん,今年一年,大変お世話になりました。どうぞよいお年をお迎えください。

西村 健吾(にしむら けんご)

米子市立福米東小学校 教諭
「豆腐のような通信を!(1.マメで 2.四角く 3.やわらかく 4.面白く)」をモットーに、学級経営に果たす通信の役割を見直し、日夜創意工夫に励んでいます。一つの実践提供になれば…。

同じテーマの執筆者
  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop