2012.10.04
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「学習ゲーム」からの多様な学び

帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師 鈴木 邦明

先日、社会の時間にカードを使ったゲームをしました。

 

ルールは、地図記号が書かれたカードを使った神経衰弱で、カードが揃った時にその記号の意味を言うことができれば、カードがもらえるというものです。

グループは給食の班を用い、4~5人で1グループです。

単純な感じがしますが、これが結構盛り上がります。

カードは15種類の地図記号を用意しました。

写真に写っている簡単な「文(小中学校)」などだけでなく、「老人ホーム」や「ヤシ畑」などちょっと難しいものまで入っています。

 

こういった学習ゲームは、様々な効用があります。

今回の取り組みでは、まず「地図記号の習得」が挙げられます。

今回は15種のみですが、カードの種類を変えて、何回か行っていけば、習得する数は増えていきます。

 

他には、「社会性の獲得」があります。

多くの子どもが、学習ゲームに、はまります。

楽しみながら取り組んでいる中で、ルールを守ることなどを学ぶことができます。


また、様々なタイプの学習ゲームは、特に学力の下位の子どもに有効です。
彼らは、WiiやDSなどのゲームが大好きなことが多いです。
学校でも、よくそういった話をしています。
学校から帰った後のほとんどの時間をゲームに費やしているような子どももいます。
そのような状況では、家庭学習の質も高まりません。
そういったことの繰り返しで、学習で取りこぼしができ、それの積み重ねで、勉強ができない、勉強が嫌いな子どもになっていってしまいます。

そういった子どもへよい刺激を与えることに、学習ゲームは適しています。

ゲーム的な要素がそういった子どもを引き付けます。
遊んでいるような感じなのに、学びになっています。
小学校の中学年になると、学力の差が出てきます。
そういった子どもが、学習をあきらめてしまうと、その後は、更に厳しい状況になります。
そういったことにしないためにも、学力の下位の子どもが、取り組むことのできる学習ゲームのようなものが大事になります。

 

 

今回の学習で使った資料を私のHPにアップしておきます。

興味のある方は、ご覧ください。

鈴木 邦明(すずき くにあき)

帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師
神奈川県、埼玉県において公立小学校の教員を22年間務め、2017年4月から小田原短大保育学科特任講師、2018年4月から現職。子どもの心と体の健康をテーマに研究を進めている。

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