2012.08.15
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考えさせられたこと(「全国高総文祭」から)

富山県立富山視覚総合支援学校 教諭 岩本 昌明

全国高総文祭が終わりました(12日)。

私は、生徒とスタンプラリーでポイントの係をしておりました。

私は、一緒にいた係の生徒さんからたくさんのパワーを貰えました。
色々と考えさせられたり振りかえったりして、とても有意義な時間を生徒と共有できたと感じました。

 

全日制の生徒実行委員のAさんは、特別支援学校部門へ応援に駆けつけてくれました。私は、スタンプラリーの係をしながら話ができました。

Aさんは、第1日目の総合開会式の2部の司会を担当した方でした。
県内の様々な校種の学校代表の委員の人と意見を出し合い、
紆余曲折を経て一つのものにまとまり、本番を迎え、成功裏
に終えたという成功体験を話してもらいました。実体験に裏打ちされた話にとても説得力が感じられました。

大学進学を控え、残された高校生活に対しても、自信をもって突き進んで行って欲しいと心からエールを送ります。

 

帰り際に、「今日は楽しかったです」と前向きな言葉が印象に残りました。翌日は、別の部門への応援に向かうそうですが、どの部門ででも、Aさんは、輝いていたことでしょう。
 


B君は、全国障害者スポーツ大会にも出場経験があるスポーツマンです。他の支援学校の先生が声を掛けてくださいます。B君が出場した種目での合同練習でご指導いただいたりしたからです。
B君から、走る指導を受けたC先生の話題になりました。C先生は、1年間に4000Kmを走ることを目標にしている方だそうです。全国の障害者スポーツ大会で、引率された会場または宿泊場所の周辺でも走り込みをしておられたそうです。単純に計算すれば、1日にして最低10Kmは走らないといけなかったからかもしれません。

どんな条件であっても目標達成にむけて行動している姿は立派だと感じました。実行する力と実際に走っている姿を、B君はしっかりと心に焼き付けたのだと知りました。言葉で色々言うだけでなく、行動で生徒に示すことの大切さを示す一つの例ではないかと考えました。
 

私は、B君に「では、1年間で400Kmを走る目標を立ててはどうかなあ」と誘ってみました。が、反応はいま一つでした。

また「目標」についてB君と問答して、次のような事に気付きました。

大事なことは、
1.目標を立てること。

2.その目標は実現可能なものであること。

3.目標を実行に移すこと。

4.実行に移すためにどうすべきか考えること。実行に移すための強い意志が必要であること。

5.目標が具体的に分かるように、表やグラフなどを使うこと。

6.自分以外にその目標が実行性を持てるように支援(強制)してくれる人(友人、先生、家族)を持つこと。

B君と話しながら、私は、彼と次のような走ることを約束する羽目になってしまいました。

それは、

「6年以内にフルマラソンが走れるようになる」ことです。

これは、実は私の高校時代の同級生が、現在フルマラソンを走ったりしていることを知り、自分もできるようになりたいと単純に思ったからです。
その友人は、「いきなりフルマラソンは難しいから、やるならば5~6年の期間で達成するつもりで始めた方が良いよ」と言ってくれたので、6年以内という年月を入れてみました。

このためには、まずハーフマラソンほどの20Kmを走れるようになることです。いや10Kmを走ることかもしれません。いやいや「走る」ことそのものに体を慣れさせることから始めなければならないかもしれません。う~ん、現在の自分には、簡単なことではありません。

24時間テレビや27時間テレビでは、かなりの距離や時間を芸能人が走っております。毎年その時は感動を覚え「よし、私もやってみよう」とは思うのです。しかし実行が伴わず、とうとう今年に至っております。

B君からC先生の話を聞き、私は、月100Kmをまず目標にしてみようかなと考えています。1日にすれば3Kmほどです。猛暑で熱中症にならないように気を付けて、走る時間帯なども考えてみようかと思います。まずは有言実行でしょうか。

松浦英行著『「ツイてる人」の考え方』(大和出版)の46pに

14「やりたいことは」書いて貼る

という章で、やろうと思ったことを軌道に乗せるためのステップとして、

step 1 それを実現して喜んでいる姿をイメージする。
step 2 口に出して宣言する。
step 3 紙に書いて貼っておく。

の3つのstepを紹介しております。松浦さんは、座右の銘として

「有言実行、有書実現」と語っています。

私も、早速紙に書いて部屋に貼ってみました。
そして、実現して喜んでいる姿をイメージしてみました。あまりかっこいいイメージが浮かんでこないのが残念です。
「ワイルドかな?」と一人呟いています。


追伸1:「全国高総文祭」「富山」「特別支援」などを使用して、検索していただくと、大会の雰囲気が少しでも掴めるかもしれません。
追伸2:今回の目標が、6年以内に達成されるでしょうか。
追伸3:アスリートたちの熱いロンドンオリンピックも幕を閉じました。

岩本 昌明(いわもと まさあき)

富山県立富山視覚総合支援学校 教諭
視覚に病弱部門が併置された全国初の総合支援学校。北陸富山から四季折々にふれて、特別支援教育と英語教育を始め、身の回りに関わる雑感や思いを皆さんと共有できたらと願っています。

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