夏休みですね。
筆者もとても夏休み気分なので、今回のつれづれ日誌は、特別支援教育とか教職大学院とかの硬い話は置いておいて、たまには学校のどうでもいいような「業界用語」の話にしようかと思います。
それではいきなりですが、問題です(笑)。
学校では、担任の先生がお休みしてしまったとき、子どもたちがプリントとかドリルとかの自習をします。
この自習の時間、さすがに子どもたちだけ教室でやらせているわけにはいきません。空き時間の先生が、代わりにやってきて、自習の様子を見てくれます。
さて、この代わりに教室にやってくる先生のことを、なんと言うでしょうか?
実は、この呼び方、地域によって違うんですね~。
東京都は『補教』といいます。
神奈川県では『補填』とか『填補』とか。
埼玉県や静岡県は『自習監督』と呼ぶらしいです。
(注:増田が教職大学院に来ている現職の先生に聞いて調べたので、もしかしたら同じ県でも地区によって違いがあるかもしれません。)
他の問題です。学校では遠足や宿泊学習があります。訪れる先の安全を確認したり、トイレや病院の位置を調べたり、先生たちは遠足に行く場所を前もって調べに行きます。これをなんと言うでしょうか?
東京都は『実踏(じっとう)』といいます。
神奈川県・埼玉県・静岡県では『下見』といいます。
『下見』は普通の言い方ですが・・・『実踏』なんて言葉は、パソコンの変換でも出てきません。
あと、先生の職層も地域によって違うようです。
東京都では、統括校長・・校長・・副校長・・主幹教諭・・主任教諭・・教諭となっています。
神奈川県は校長・・教頭・・総括教諭・・教諭。
静岡県では校長・・教頭・・主幹教諭・・教諭。
関東圏のデータしかないのですが、日本全国で比較したら、意外と面白いかもしれませんね。
あと、昔と今で呼び方が違うなんて言葉もあります。
例えば、『不登校』という言葉は定着しましたが、昔は『登校拒否』なんて言っていましたね。
このように最近変わった言葉として『帰国子女』という言葉。あまり知られていないですが、最近は『海外教育体験生徒』というそうです。

増田 謙太郎(ますだ けんたろう)
東京学芸大学教職大学院 准教授
インクルーシブ教育、特別支援教育のことや、学校の文化のこと、教師として大事にしたいことなどを、つれづれお話しできたらと思います。
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