2019.09.09
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加藤茶さんを見習って ~夏休み明けの学級づくり~

夏休みがあけました。
「9月1日問題」マスコミでも、今年は特に取り上げられています。「学校に行きたくない」夏休み明けにそう思う子どもが増え、不登校傾向になる子どもも増えています。最悪なことに、自分の大切な生命を自分で絶ってしまう子どもも、残念ながらいるのです。
皆様の学校、学級はいかがでしょうか?ちょっと落ち着かない、これはよくあるかもしれません。「夏休み明け、静かになった」こんな場合もあるでしょう。9月、大きな実りをつけるためには、とても大切な月です。

熊本市立龍田小学校 教諭 笹原 信二

冷房に慣れた子どもたち

令和最初の夏は、猛暑からスタート。東京に行った私は「こんな暑さの中でオリンピックはできるのか?」と思いました。そして急に冷夏。長雨になりました。これだけでも、体調を整えるのが大変です。

そして、夏休み明け、暑さがまた戻ってきました。「秋バテ」が気になります。体が気候についていかない、疲れを常に感じる、力が入らない等、疲労が蓄積するのですね。

しかし、これは無理もありません。吉田拓郎の「夏休み」。若い先生は知らないかもしれませんが、私の年代では「夏」といえばこの歌です。この歌の中の一番に登場する「麦わら帽子」「たんぼのかえる」もう見ませんね。

一番見ないのは「外で遊んでいる子ども」かもしれません。冷房がきいている快適な部屋で、毎日過ごしている子どもたち。体温調整能力がうまく身についていない場合が多いです。汗のかき方が上手ではありません。異常にボタボタ汗をかく子どもや、反対に汗をかかない子どももいます。

うまく汗をかく子どもは、皮膚がじっとりとぬれている感じになります。冷房が当たり前になった今の時代に、夏休みがあけて外を歩く、というだけでも苦痛を感じることになるのです。

今年の夏の気温差は、大人でも対応が難しいですが、子どもはより大変なのです。体調がすぐれないのは冷房に慣れた今の生活では当たり前かもしれません。

冷え切った体と心

むしろ大変なのは精神の問題でしょうか。冷え切った体も心配ですが、それ以上に心が気になります。
本来、夏の暑い季節であれば副交感神経が働き、血管を拡張させ体内の熱を外に放出しようとします。
ところが冷房の効いた部屋に長時間いて体が冷え切ってしまうと、体温を逃がさないように交感神経が働き、血管を収縮させます。
その状態が続くと血流が悪化して、体の冷えなどの症状が起こるだけでなく、最終的には外気との寒暖差に体が追い付かず、自律神経にダメージを与えてしまうのです。
自律神経のバランスが乱れると、疲れやすく、やる気が出ないなどの倦怠感を引き起こします。
学級が一見「落ち着いている」ように見える場合、子どもの成長であればうれしいのですが、「やる気がでない」「話すのもじゃまくさい」という場合が多いのです。

体調の乱れは、実は自律神経の乱れだった、ということは少なくありません。
ただ、交感神経を下げることよりも、副交感神経を上げるほうが圧倒的にパワーがいります。

となると、副交感神経を下げないようにすることを9月は考えていくべきです。「どうでもいい」と関心が低くなって、人との関わりが浅くなる、こんな学級にしたくないですね。無関心から学級の荒れが生じてくる、10月、11月の荒れにつながっていきます。

8時だよ全員集合! 加藤茶さんを見習おう!

大きな声で指導する、一時的には副交感神経を上げる効果があります。長続きはしませんし、リバウンドが怖いです。何より、今の子どもたちは驚くほど「うたれ弱い」です。

また、そんな「弱い」雰囲気になっている状況の人たちの間では、SNSなどで「うつ」風潮が広がっています。自律神経のバランスをとることによいとされているのは

  • 朝食をとる
  • 風呂に入る
  • 適度な運動をする

そうです、当たり前のことを規則正しくすることです。ただし、強制的に、強要するのでは意味がありません。子どもたちの様子を見て、OFFすぎると思ったら体を動かす活動を入れる、ONすぎると思ったら静かな音楽を流すなどの活動をバランスよく入れるのです。

それとオススメは呼吸法。私がパニック状況に陥った経験からすると、自分でコントロールできるのは呼吸だけです。息を吐くと、リラックスできます。10秒なら3吸って、1とめて、5吐いて、1とめる、そういう感じで吐く方を増やす方法です。

そして、やっぱり「笑顔」です。先ほどの「飯食ったか?」「風呂は入れよ」「宿題したか?」を「笑顔」で毎回言っていた人、そうです「8時だよ全員集合!」の加藤茶さんです。(若い人には通じないかな?)
あのリズム、あの表情、あの笑い、あの笑顔、学ぶべきですね。9月は、加藤茶さんを見習いながら「バランス」を合言葉に学級づくりを心がける、これですかね。

笹原 信二(ささはら しんじ)

熊本市立龍田小学校 教諭
37年の教師人生を終えたが、もう少し学びたく再任用の道を選択。過去の経験を生かしつつ、新しいことにもチャレンジしていきたい。

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