2008.05.22
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部活動の様子も少し書いて見ます。

元徳島県立新野高等学校 教諭 中原 正治

疲れたときほど、一服の抹茶は気持ちをリフレッシュさせてくれます。
「抹茶を楽しむ」と言うと
そう!茶道ですね。

茶道は「めんどい」とか言って、避けていませんか?
新野高校では、茶道部で学校の近くの馬原病院に呈茶(お茶とお菓子をさしあげること)に行っています。お年寄りが中心ですが、細々とながら長く続いています。
今月久しぶりに呈茶に行くことができました。
ここ半年ほど、部員数が少なくなり、出来ていなかったのです。

今年の中心の生徒は2人です。
熱心なので、何とか活動が、きちんとできるようにと工夫しようと話し合っています。
まず最初にするイベントは、
新入生に入部を呼びかけるお茶席です。

校内の礼法室でします。もちろん無料です。
1年のクラスにポスターを掲示してもらって連絡もしてもらって・・・さあ、本番です。
2・3年生や先生は来ていただきましたが、肝心の1年生は一人も覗いてくれませんでした。
取組んでも、成果のでないことはあるのですが、ちょっと残念ですね。
そんな時は、続けてイベントを取組むことです。そのリズムが生徒に自信を与えてくれます。
振り返ったときも、良かった面を中心に思い出すことが出来ます。

続いて実施したのが、今回の馬原病院での呈茶です。
毎月、第3土曜日の午後に実施することになっています。
部員数が少なくなって中止していたのですが、この際、すると決めたら足らない人数は何とかしても実施しようと頑張ることにしたのです。
土曜日の呈茶は、お茶とお菓子を60名分くらい、お出ししました。
病院には茶室があって、そこでお茶をさし上げるのと、病室へ運ぶことをします。
運ぶには人手が必要になります。

実は、この第3土曜日は定期考査期間中の土曜日です。
また、茶道部員は3名だけ。後はコンピュータ部から助っ人を頼みました。
コンピュータ部は、愛称「コン部」で、男子ばかり5名。
ちょっと楽しい生徒ばかりですが、茶道とは少し縁の無い生徒たちです。

新入生歓迎の校内茶会にも「お茶を飲みにおいでよ」とさそって、来てくれたのは、一人だけ。
呈茶には事前に、お願いしておいて、直前にはケイタイ掲示板メールを使って出席を促して・・・。
送信メールの返事は掲示板にアップされていましたが、当日は、「ほんとにくるかな?」って感じもありながらですが、全員参加してくれました。

当日は、準備のときから、久しぶりだなって感じです。
段取りの取り方も生徒は経験がほとんど無いのでこちらの指示待ちになります。
部屋に置かれた荷物を別の部屋に移動して、襖を入れて、毛氈を引いて、裏方で作業する水屋をつくって、お客をお迎えする茶席を作ります。
1時間ほどで準備が出来ました。

さあ、病室にお茶を運んで・・・と、スケジュールを確認。
なれないコン部の男子生徒を引き連れて運びます。
抹茶を点てるのは、茶道部の生徒しか出来ません。
ですから、一度に運ぶ20名ほどのお茶を点てるのは大変です。
でも、慣れない者ばかりなので、一斉に運びます。

「さあ、いっといで!」

と、送り出した時に、お茶をいただけますか?と、
茶室に来られたり、ドクターにお茶を運んでいただけますか?など、
個別の注文が次々と・・・

茶室前には、和室に座りずらい、お年寄りがソファーで待っていてくれます。
運んで戻ってくるなり、他の病室へ運ぶことも残っています。
茶室に来て座ってくれている人にも、茶室前のソファーで待っていてくれる人も・・・。

もう、手一杯!

そんな中でも、何とか全部終わりました。
手伝ってくれたコン部のみんなにもお菓子とお茶を茶室でお出しして一段落です。
ホッとした表情が素敵ですね。

最後に、茶道部員と交代してコン部のみんなにお菓子とお茶の出し方を教えて、出してもらいました。さすがに、すぐには抹茶は立ちませんね。茶筅を振ってもらいながら、一人ずつ私が振りなおして、運んでもらいました。

緊張の中にも和やかなひとときでした。
大変だったと思うのですが、周りの人から感謝される感覚は生徒にとって、大変さよりも多くのものを得る機会になったと思いました。

コン部の生徒は、どう感じたでしょうか?
私は、「この次も手伝ってね」と、頼んでいました。

月曜日、定期考査の後で茶道部の2人が職員室に来て、
「来月は?」と
「6月も頑張ってやろうね。2人ともとても大変だったけどよく頑張ったね」と返事すると
ニコッと笑ってくれていました。

これで、一つ自信がついたね。と感じました。

【写真上】茶道部の練習風景。

【写真中】母の日に家内に子供が送った花束のプレゼントです。父の日にはどうなるのかな? なんて、つい思ってしまいます。

【写真下】メディア・リテラシーの授業で使っているテキストです。
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中原 正治(なかはら まさはる)

徳島県立新野高等学校 教諭
50代は、タイピングコンクールでシニアの部に振り分けられました。情報化社会に生きるのは若い世代も高年齢の世代も年齢に関係ないですね。情報と理科を担当しています。

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