2008.03.13
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一年間、その授業の良かったところを書くという課題と授業態度の自己評価を書くという課題を毎時間、生徒にしてもらってきました。

元徳島県立新野高等学校 教諭 中原 正治

今朝、「お菓子をどうぞ」と声をかけてくれます。帰省してのお土産だそうです。
学校では結構お菓子をお土産に買ってこられる先生が多くいます。
職員室の中にある談話スペースにお土産は置かれることが多いのですが、私の席は離れていて談話スペースのソファーに座ることはまずありません。
ときどき、お菓子を机まで届けてくれる方がいます。

今、学年末の定期考査中です。このテストの結果で、成績を出して今年度も終わっていきます。
情報関係の授業は、定期考査で実技テストにしました。
課題を準備して、テストの1時間で作品を作るという内容です。

「情報と表現」という授業では、パワーポイントで作品を作る課題です。
写真とその説明のテキスト、アートワードを挿入することが課題です。
写真とアートワードにはアニメーションを設定することにしました。

課題写真は、友達3枚、家族1枚、自分の趣味2枚、私の大切なもの1枚の合計7枚をそれぞれ1枚のスライドにします。
ケイタイで課題の写真を撮って、掲示板にアップするのが事前準備です。
作品を見ていて、ストーリーが浮かび上がってくると楽しいのですが、どうだろうか?と考えて、評価は操作が出来ているか、準備が出来ているかを中心にすることにしました。

採点をしていて、思っていた以上に一人ひとりの個性やストーリーが感じられて、楽しく見ることが出来ました。
テスト前の課題で、写真10枚を使って、説明テキストとアートワードを挿入し、アニメーションを設定するという課題をしっかり取組んだ成果でしょうか。

このテスト授業の生徒の感想を紹介します。「」の後の数字は、生徒が自分でつけた授業態度の自己評価(5段階)の数字です。
「アニメーションがおもっていたより、早くできたから、間に合った。よかった」4
「もう少しアニメーションを工夫すればよかった」5
「ちゃんと作成するのに集中してやった。もっと工夫すればよかった」4
「みんなの写真を見て、面白かった。集中して、やっていたが、面白く作ってしまった」2
「パワーポイントは作ってて楽しい」5
「ハプニング続きであせった」「ちょっとうるさかった」3
「先生に頼らずに出来ました。」「がんばれました」5
「いろんな写真を使ってアニメーションを設定したりして楽しかったです。」5
「写真を探すのに時間がかかった。」2

授業の感想も生徒の自己評価も、その基準は一人ひとり違っています。
それはそれで良いかな?って、思っています。
一年間、その授業の良かったところを書くという課題と授業態度の自己評価を書くという課題を毎時間、生徒にしてもらってきました。

最近読んだ中で、こんな記事がありました。
「これまでの教育は一部の有能な教師の俗人的なスキルによって担われてきた。」
何を解説している記事かというと、ID(インストラクショナル・デザイン)の解説です。
聞いたことありますか?
IDは、以前から気にしていたことで、ちょっと面白い内容です。
関心のある人は調べてみてください。

ここで話題にしたいのは、「これまでの教育は」というポイントです。
年度末、新年度を控えて、振り返る意味で「自分の」これまでの教育は?と問い直してみたいところです。
学習目標を定めて、学習プロセスをデザインし、必要な資源を集めて教材を開発して、授業を実施する。そして、学習目標が達成できたか評価するという一連の流れを取っているでしょうか?

当然ですが、学習目標は受ける人が、「何を学習すべきか」という内容です。
学習目標を自分が担当する生徒の実情から検討しているでしょうか。
教材を自分で開発する努力をしているでしょうか。
学習目標が達成できたかを評価しているでしょうか。
生徒に成績はつけても、一連の授業の取組を評価することは、「されていないのでは?」と、思うことがあります。

皆さんはどうでしょうか?

【写真】3月1日の新野高校の卒業式の風景です。
080313_s.jpg

中原 正治(なかはら まさはる)

徳島県立新野高等学校 教諭
50代は、タイピングコンクールでシニアの部に振り分けられました。情報化社会に生きるのは若い世代も高年齢の世代も年齢に関係ないですね。情報と理科を担当しています。

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