2008.03.24

卒業する君たちへ　今を大切に生きて欲しい

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校　教諭　北川誠

この仕事をして、この３月で丸２８年たつ。

つい最近、教え子と飲む機会があった。

都内の某所で待ち合わせしたのだが、　相手は，ぐんと大人になって顔が変わってしまったが，当然，私は顔が変わるわけでもなく，改札口で彼に見つけてもらった。

　小学生のときは，背の小さな、少し小太りの男の子であったが（ゴメン），今は立派な青年だ。最初は何かとても変な感じだった。タイムスリップとでもいうのか…。変な言い方になるが，私の頭の中の「あの子」は，もう現実にはいない…そんな感覚だった。

　この春に家をリフォームするので、押入れを整理していたら、一冊の文集が出てきた。私がまだ教師になりたての頃、自分で製本したもので、巻末に先生への通知表というものがついていた。

　ここ何年かは教務の仕事をするようになりやってはいないが、担任を持っていたころは子どもたちから通知表をつけてもらっていた時期があった。もちろん，その意図は，「自分が子どもたちから見てどのように評価されているのか知りたい」という欲求からである。結構子どもたちも楽しみながらつけてくれていた。

読んでいるとなかなか面白かった。

　若き日の自分が，客観的にどういう教師だったのか、今の自分とどう違っているのかを考えさせてくれる良い機会になった。

　「そんなことは当たり前」なのかもしれない。でも，変わっていくからこそ，今を大事にしたいと，つくづく思ったのであった。

今回で私はこのコラムの執筆をひとまずお休みさせていただきます。約１年拙い文章にお付き合いいただいた読者の皆様。本当にありがとうございました。

（写真は本校の6年生を送る会の様子です。卒業する君たちも今を大切に生きて欲しい。）