2008.02.24
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学校を評価する

株式会社内田洋行 教育総合研究所 梅香家 絢子

最近「学校評価」という言葉を耳にする機会が増えました。
社内でも、教育委員会の方や校長先生から相談を受けることがあるせいか、時々話題にあがっています。

ただその取組みにはだいぶ温度差があるようにも感じます。

●保護者の意見をどんどん取り入れるぞ!と積極的な校長先生
●なぜ保護者に授業のあり方を評価されなければ…?と疑問を拭いきれない先生
●評価というよりクレームを投げかける保護者
●専門家でもないのに学校や先生を評価するなんて…と遠慮がちな保護者・地域のみなさん

…これまで見たり聞いたりしてきた中で思い出すものを挙げてみました。
どれか身近に思い当たるものがあったりしませんか?

* * *

評価する。

この行為自体はとても大事なことだと思います。
ある一定の時期に、それまでの行いを振り返ってみる。
良い点を評価すると同時に、改善点については見直す。
そして次の課題とする。

* * *

学校を評価する。

“学校”がつくだけで目指すところは同じなんだと思います。
学校の活動について、何をしてきてどんな成果があったのか、一方でどんな課題が出ているのかを振り返ってみる。
先生と保護者、地域のみんなで。

* * *

「評価」という言葉からは、どうしても“チェックする/される”というイメージを思い浮かべがちでは!?
する方からされる方への一方的な“チェック機能”。
そう学校評価をとらえてしまったとき、それはきっと先生にも保護者にも受け入れづらいものになるんだと思います。

私の大学時代の恩師は、
学校評価は学校と保護者・地域の人たちとの“コミュニケーションツール”であるべきだ、
とよく言っていました。
先生の自己評価も、保護者や地域からの関係者評価も、
それぞれが気付いたことを出し合って共有するためのもの。
そんな感じですね。

* * *

新しい概念だからこそ、先生と保護者の間でも、学校毎にもそのとらえ方は様々。各学校で各地域で、これからどんな「学校評価」が実践されていくのか楽しみです。

文部科学省「学校評価ガイドライン」パンフレット
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakko-hyoka/pamph/06080205/005.pdf

梅香家 絢子(うめがえ あやこ)

株式会社内田洋行 教育総合研究所
「開かれた学校づくり」の言葉に惹かれてこの道に。今は仕事を通して、全国の教育現場で実践されている様々な取り組みに驚き、学ぶと同時に、“企業の立場からできること”も学びながら活動する日々です。

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