2007.12.31
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歌のチカラ 何かに変わるだろう。

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校 教諭 北川 誠

いよいよ今年も今日で終わり。大晦日である。
何を綴れば2007年このコーナーを締められるかいろいろと深慮の結果今回は今年私が観たTV番組の中で一番印象に残っている番組と歌を紹介することにした。

それは、10月7日にNHK教育テレビで放映されたETV特集「 生きづらい時代の大人たちへ~シンガー・馬場俊英のメッセージ~」というドキュメンタリー番組である。
(実はこの12月23日に再放送されたことを後で聞いたが、それだけ反響が大きかったのだろう。)

番組を見なかった方に簡単に内容を説明すると、28歳でメジャーデビュー後、ヒット曲に恵まれず4年目にレコード会社から解雇され、インディーズに逆もどり。しかし、それでもめげず自主制作盤を作り続け、38歳で再メジャーデビューという道をたどった歌手・馬場俊英さんの人生の軌跡を中心に据えそのファンである主に30歳代から40歳代にかけての人たちので生活を追ったものであった。

精神を病み、うつ病と戦いながら家族とともに新しい生活を送る人、信頼する部下に会社から去られた上に、離婚まで至った会社社長、子どものために田舎から都会にでるシングルマザー等、生きづらい時代を生きる大人たちが、馬場俊英さんの曲を支えに前に向かっていく姿がさわやかに、そして観ていて素直に心暖まる感じが残った人生を深く考えさせられる番組であった。

番組内でモチーフとなっている馬場さんの歌う「スタートライン 新しい風2007」という曲は、精神科医斉藤環氏の「自己肯定感」についての解説や、馬場さんが大阪のライブでの演奏を通して、単なる応援ソングではなく人の心のすきまにそっとささやきかける曲として紹介されていて、馬場さんのこれまでの苦難とともに生まれた実感がこもっていた。
(本当は歌詞を紹介したいのだけれど著作権の関係でだめだと思うので興味のある方は自分で調べてください。)

今夜の紅白歌合戦で全国に夢と希望を届けるその歌を聞かせてくれ。

北川 誠(きたがわ まこと)

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校 教諭
「駄洒落」を立派な日本の文化・言葉の見立てと考え、子どもたちからは「先生 寒~い」と言われてもめげず連発してます。モットーは「花には水を人にはユーモアを」。

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