2007.12.16
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”たい”を大事にする

株式会社内田洋行 教育総合研究所 梅香家 絢子

先生方に1つ聞いてみたいことがあります。
毎日の授業の中で大事にしていることはありますか?
あるとしたらそれはどんなことですか?

こんなことを聞いてみたいと思ったのは、この秋に開催したNewEducationExpoのセミナーである先生の話を聴いたからなんですが…

* * *

セミナーそのものはICTを活用した実践の紹介で、先生のオリジナルの教材を使った「三角形の内角の和」の模擬授業でした。
最初にぽんと映し出された一本の線の両端から、直角に交わるような2本の線を色んな角度を試しながらみんなでいくつもいくつも繰り返し作っていくというもの。実際に子どもたちと一緒にやると、「次はこの角度で試してみたい!!」と、この“動く教材”を見ているうちに三角形の和が180度なんだという定理に少しずつ近づいていくのだとか。

そんな中で先生が何度も何度も繰り返し口にしていた言葉が今でも強く印象に残っています。

 子どもの“たい”を大事にする。

子どもたちの「調べてみたい!」「やってみたい!」を引き出す、そして大事にする。先生が常に心がけていることだそうです。
とてもいいなぁ…と思いました。その内容もですが、何より“信念を持っている”ということが。

* * *

先生にとって、どんな授業をするか、そのためにどんな方法を選ぶかは 「子どもの“たい”を大事にする」 が実現できるかどうか。
その基準に揺らぎがありません。ICTを活用するかどうかも同じです。この明確な基準をクリアしたからこそデジタル・コンテンツを使っているのであって、だからこそ先生の授業スタイルにそれはとても効果的に見えました。



授業に対する信念。
それは言い換えれば先生の“たい”なんだと思います。
この先生で言えば、
「子どもの“たい”を大事にし “たい” 」
…ちょっとややこしいでしょうか。。

子どもの“たい”を大事にするのが先生であるならば、
先生の“たい”を大事にする役目を担える存在として企業で働く身としては頑張っていきたいなと思います。

梅香家 絢子(うめがえ あやこ)

株式会社内田洋行 教育総合研究所
「開かれた学校づくり」の言葉に惹かれてこの道に。今は仕事を通して、全国の教育現場で実践されている様々な取り組みに驚き、学ぶと同時に、“企業の立場からできること”も学びながら活動する日々です。

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