2007.11.18
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読書の効力

株式会社内田洋行 教育総合研究所 梅香家 絢子

突然ですが、旅行先で心震えるような感動的な景色に出会ったとき、どんな言葉が出てきますか?
私にはこんな経験があります。学生時代、グランドキャニオンに行ったときのことです。

真っ青な空と対照的に見渡す限りずーっと続く赤茶色の世界。
1つの動きもない「静」の場所なのに、圧倒的な存在感。
自然が創り出すものって本当にすごいです。
そんな風景を目の当たりにした私の口から出てくる言葉と言えば(今も書いてしまいましたが…)“すごい”ばかりでした。
それは一緒にいた友人も同じで、
でもふとこんなことを言ったんです。
「英語っていいよね。だって日本語は“すごい”しか表現できないのに、英語は“Amazing” “Great” “Wonderful” “Unbelievable” …、色んな表現ができるもの。」
なるほど、と思いました。

一方で、この教育つれづれ日誌で森さんの日誌(9/23)を読んで
日本語にも色々な表現があることを実感しました。
「わたしはときどきどきどきします」、面白かったです。

英語でも日本語でも、色々な言葉があって、色々な表現ができるということなんだと思いました。

* * *

そんなことを考えているうちに、あるテレビ番組で美輪明宏さんがおっしゃっていたことをふと思い出しました。

「言葉を知らないのは本を読まないから。
美しい言葉にたくさん触れなさい。」

言葉の表現力を豊かにするためには、まずそれを学ばなければならない。
アウトプットをするためにはまずインプットを、ということですね。

* * *

些細な日常の会話であっても、人生の転換期であっても、色々な人が関わり合う社会という中では“表現する”“伝える”という行為は本当に大事なことだと思います。
そして、全ての人が共通に持つ“言葉”は、最も基本的な表現力なんだとも思います。

最近朝の読書をする学校も増えてきていますよね。
その時間が好きな子もいれば、もちろん苦手な子もいるでしょう。
ただ、今その時間を面白いと思えなくても、
将来大きくなったときに「そんな時間があったなぁ…」と
読書が過去の習慣や思い出として残っていることにも意味があるのではないでしょうか。

私自身最近やっと読書を楽しめるようになってきました。ここから表現力を見につけていきたいと思う今日この頃です。
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梅香家 絢子(うめがえ あやこ)

株式会社内田洋行 教育総合研究所
「開かれた学校づくり」の言葉に惹かれてこの道に。今は仕事を通して、全国の教育現場で実践されている様々な取り組みに驚き、学ぶと同時に、“企業の立場からできること”も学びながら活動する日々です。

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