2007.10.25
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修学旅行は必要なのでしょうか?

元徳島県立新野高等学校 教諭 中原 正治

 私の勤務校は、高校2年生が23日から東京方面に修学旅行に行きます。私も久しぶりに引率のメンバーに入りました。修学旅行は教員も楽しみですね。
 私は、自分の忙しさにかまけて、リサーチをすることを忘れていて、出発直前になって自主活動の時間をどのように過ごそうかとネットで資料集めをしました。結構時間がかかりますね。

 小学校・中学校、高等学校でも、修学旅行を実施していますね。それぞれの学校では、どんな企画と取組がされているでしょうか。ちょっと関心がありますね。

 私の勤務校は、国際交流を進める取組の柱として、中国の恵州農業学校へ修学旅行で訪問するということを基本に取組を進めようとしています。
 しかし、状況は実施が難しいということで、今年も国内旅行になりました。来年も鳥インフルエンザの問題があるということで、中国修学旅行は見送ることになりました。代わりに国内旅行の取組になるのですが、東京方面への修学旅行となっています。今年、2年生の副担任になり、久しぶりに修学旅行を引率することになりました。

 3泊4日の日程で、毎日自由時間があります。自主研修の中心は二日目の9時から17時までの東京自主研修と3日目の東京ディズニーランド一日研修です。自由時間としてグループで企画して研修するということになるのですが、事前の取組や事後の取組に関わっていないので、その良さが伝わってこないのが残念な感じですね。

 皆さんの学校の修学旅行はどうでしょうか? 修学旅行で、課題にしていることは何でしょうか?

 費用は高校では、ひとり10万円程度が標準のようです。飛行機も自由に使えて、国外への企画もかなり取組みやすくなったようです。参加は全員出席を基本目標にして、集団行動の・・・自主的な活動の・・・自然や社会探検として・・・など、色々なテーマを持って取組んでいるとおもいます。

 でも、本当に、修学旅行は必要なのでしょうか? 当たり前に取組んでいることも、立ち止まって考えて見ることも必要だと感じています。
 思い切った自主活動なら、学校として基本の目的地を決めて、あとは生徒たちが自分たちで切符の手配もして、現地集合なんていう企画も面白いかな?などと、ひとり思ってしまうのですが、「集団で行動する」ということは、暗黙の前提のようです。

 集団での行動も、色々可能性はあると思うのですが、教育という世界は新しいことを受け入れにくい世界で、結構発想は硬いですね。
 色々な考え方があって良いのですが、ちょっとお勧め情報を書きます。

 自主活動でのお勧めアイテムを紹介します。
 高校でのお勧めは、携帯電話です。グループで自主研修を進めるために、記録はケイタイの写真で、連絡やそのときの感想はメールで、と、実施した内容を記録して、戻ってからの活動の素材を作っていくアイテムとしてケイタイを活用するのはどうでしょうか?
 新野高校では四国大学の奥村英樹先生の協力を得て、授業でもケイタイBBS、ケイタイクイズなどに取組んでいます。このケイタイBBSがそのアイテムです。

 ちなみに、携帯電話をフリーハンドで使うアイテム「スーパーコールキャッチ」も今回の修学旅行で試してみようと思っています。

 ケイタイBBSは、登録した生徒のメールに、先生が一斉にメール送信できるシステムです。先生のメールに生徒が返信すると、掲示板として、送った課題の下に生徒のメールの内容が書き込まれます。
 写真を添付して返信すると、写真も掲示板に表示されます。掲示板は、ケイタイからもパソコンからも見ることが出来ます。GPSと写真とメールを組み合わせて活用することなどを考えると楽しいことが出来そうですね。

 私は、この10月からケイタイBBSを授業で使いっています。今回の修学旅行でも、生徒への連絡と返信確認に使うようにと、生徒のメールアドレスを登録し修学旅行用のケイタイBBSをスタートしました。
 先生方は、ちょっと使うことに戸惑っているようですが、上手に活用して欲しいと思っています。

 メディア・リテラシーの授業では、街角のCMを見つけて写真に撮ってみようという課題をはじめました。写真は、生徒が送ってきたCMの写真です。

 東京は、久しぶりに行くことになります。今年、東京へ行くのは2回目で、前回は台風の中、学びの場のオフミーティングに参加しました。大変でしたが、学びの場を作っている素敵な方々と知り合えて、楽しく過ごすことが出来ました。今回はどんな素敵な出来事があるのか楽しみですね。
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中原 正治(なかはら まさはる)

徳島県立新野高等学校 教諭
50代は、タイピングコンクールでシニアの部に振り分けられました。情報化社会に生きるのは若い世代も高年齢の世代も年齢に関係ないですね。情報と理科を担当しています。

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