2007.09.25
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

生徒のベネフィットを最優先させる

株式会社アットマーク・ラーニング内 コーチングアカデミー 佐々木 宏

コーチングは生徒の資源を最大に活用することを心がける。
よって、できるだけ優先順位を絞り、時間と資源を効率的に使用させるように内省させるのが常である。

しかし、時にはその逆のコミュニケーションが奏功することもある。
先日、あるコーチが、一人の生徒の進路指導に当たっていたときのこと。

その子は、
「進路が絞れないので、なにをやっても集中できません」

と、悩みを打ち明けた。
日ごろからその生徒と向き合っているコーチは一言。

「きみは、なにをやっても上手にこなせる器用なところがある。
それが特徴なんだよ。だから、今は進路を絞ることを考えずに、すべてに挑戦したら――」

この一言で吹っ切れた生徒は、学習に迷い無く励んでいる。

何気ない一言だが、これは本気で生徒と接していないと怖くていえないことだ。

コーチングをしているという意識が強いと、ついつい、考えを整理させてあげようという気持ちが先走ることがあるが、それよりまず、生徒のベネフィットを最優先させることを心がけるべきだ。
当たり前のことだが、このコーチの姿勢を見て、改めて考えさせられた。

佐々木 宏(ささき ひろし)

株式会社アットマーク・ラーニング内 コーチングアカデミー
通信制高等学校の生徒をコーチする傍ら、そこで得た知識や経験を元に、教育業界にコーチングを普及させるため、東奔西走中! 共に研究してくれる仲間を募集しています!

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop