2007.09.12
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

体験から世の中を学び、人生を学ぶ?

宮崎県えびの市立加久藤中学校 教諭 山下 豪一

 この夏休み,私は沖縄に行ってきました。沖縄を旅行する場合、活躍するのがレンタカーです。これからご紹介するのは,そのレンタカーを予約する時に経験したちょっと不思議な出来事です。

 3泊4日の旅行。初日は空港から“沖縄美ら海水族館”に行き、ホテルに移動…、3日目午前に那覇市のホテルまで移動して首里城観光…と、あれこれ家族の希望を取り入れながら計画を立てました。それに合わせて、大手レンタカー会社のホームページからネット予約をしました。

 ところが、ところが…
 沖縄を旅行された方はご存知かと思いますが、那覇空港でのレンタカー受け渡しは大変で、旅行シーズン中は、1時間からひどいときでは2時間ぐらいかかります。このことが出発前日に判明。旅行計画を練り直すと、レンタカーの返却時間を6時間延長しなければならなくなりました。ここでいやな予感。シーズン中のこと、レンタカー需要の高い時期の時間延長は難しいのではないかと…。悩んでも仕方の無いこと。だめでもともと、早速予約したレンタカー会社のホームページにある予約センターに直接電話して、変更を申し込みました。以下は、そのときの電話オペレーターとのやり取りです。(以下、オペレターを“オペ”と略させていただきます。)

オペ:「お電話ありがとうございます。○○○(会社名)の、○○でございます。」
私:「ネット予約した者ですが、返却時間の延長をお願いしたいのですが…、可能でしょうか?。」
オペ:「それではお調べいたしますので、お客様の予約番号をお願いいたします。」

・・・・予約番号を告げ、約40秒ほど時間の経過・・・・

オペ:「お待たせいたしました。残念ながら、大変込み合っている時期ですので、ご希望には添えないようです。ご予約どおりのご返却をお願いいたします。」

 やっぱり・・・。楽しいはずの、沖縄家族旅行に暗雲が忍び寄ります。緊急家族会議を招集、苦渋の思いで家族に発表。「残念ながら、“美ら海水族館”には行かないか、参観時間を1時間半に短縮せねばならない。」家族全員「えーっつ!楽しみにしていたのに…。」妻をはじめ、子供全員恨めしい目で私を見つめました。旅行の発表で、ぐんと上がった父親の威厳が崩れ去った一瞬でした。
 これではイカンと、あれこれ思案。ひょっとして、ひょっとするかも。一縷の望みをかけて、レンタカー会社の那覇空港支店に直接電話してみました。

 なんと、あっさり時間延長OK。狐につままれた感じがしました。おかげで、楽しい旅行もでき、父親の威厳も増したのですが、どうも腑に落ちませんでした。

“あのオペレーターさん、那覇支店に確認したのだろうか…???。”

 もし、確認をしていなかったと仮定した場合、なぜそうなったのか。
 那覇支店に確認をとるためには、電話を那覇支店にかける必要がある。手間がかかる、コストがかかる。ひょっとしたら、今はやりの“アウトソーシング”というやつで、ネット予約の仕事は、別会社が行っていることも考えられる。この会社は、予約を取ることのみが仕事だとすれば、予約の変更を受け付けることは、手間・コストがかかることであり、新規予約を1件でも多く取った方が利益につながる。“込み合っています”と説明すれば、お客さんも納得する…。
 あくまでも、私の想像でしかありません。私の独りよがりな、考えすぎかもしれません。皆さんどうでしょうか。ありえない話ではないと思いませんか。
 今回の一件を通じて、販売競争のある一面を垣間見たような気がしました。

 いずれにせよ、今回の件で学んだ真実があります。

“あきらめるな!一縷の可能性にかけるべし!いずれ道は開かれる。”

 このことを生徒に伝えつつ、自らも可能性にかける人生を歩もうと思います。
IMG_1356_R_s.jpgIMG_1371~2_R_s.jpgIMG_1446_R_s.jpg

山下 豪一(やました ひでかず)

宮崎県えびの市立加久藤中学校 教諭
山下豪一(ひでかず)と申します。鹿児島,熊本両県に接する宮崎県西部のえびの市で、社会科を担当しております。校務のIT化に興味を持つ教員です。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop