2007.08.30
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夏休み、どのように過ごしましたか?40日あまりの期間は、長いようで、短いようで・・・。

元徳島県立新野高等学校 教諭 中原 正治

今朝、ケイタイに生徒から電話がかかってきました。
「どうしたの?」
「・・・・・」
「なかはらです、よ?」
「あの~・・・、学校は今日からですか?あしたからですか?」

友達に聞いても、良くわからないので、仕方なく電話してきたようです。
私の勤務は小学校ではなくて高校です。お間違いなく。と、言いたくなります。
話の続きは、あと、明日あさっての学校でのスケジュールを説明して電話を切りました。

夏休み、どのように過ごしましたか?40日あまりの期間は、長いようで、短いようで・・・。
生徒たちもこの期間にどのようなことに出会ってどのように変わってきたのか、その経験したこと、体験を聞かせて欲しいと思います。たとえ、有意義には見えないことで時間を過ごしていたとしても、その中で、辛いことやうれしいことを含めて体験を話できる関係があることが大切だと思っています。また、教師としても、この夏休み期間に自分が何をしてきたのか振り返ることも大切かなと思います。

アルバイト、これは高校生にとって、とても多い時間の使い方ですね。でも、授業のあるときは、出来ることならアルバイトする時間は、自分のために使える時間、何もしなくてもよい時間にして欲しいですね。

最近は親が子どもに、教員が生徒に、「勉強しろ!」と言ってみても、お互いが気持ちよく過ごすことができなくなって来ていますから、勉強しないならアルバイトでもさせたほうが・・・と、考えるのもわかるような気がします。しかし、こちらから見ると、ボーッとしているとしか見えないことも大切かも知れないと最近は考えています。自分で考えて行動してみることが大切な時期なのだと思います。

私自身は、アルバイトする時間があるなら、勉強して自分を鍛えなさい、と言われてきたように思います。ほんとに低賃金で働いて、その賃金をケイタイや遊びに使うというのなら、その時間を使って体を鍛えたり勉強して、生活する収入と自分のために使える時間を確保できるようになって欲しい。自分のことを深く考えられるようになって欲しい。そんなことを考えてしまいます。教師としては、それが出来なくなっている色々な要素を取り除けると良いのですが、なかなか難しいことが多いと思います。

夏休み中に、専門学校穴吹カレッジにお願いして、ネットワークの実習を実施しました。シスコネットワーキングアカデミーのプログラムに沿った実習授業です。2年次3年次の選択科目「ネットワーキングⅡ」を履修している生徒が対象です。学校を離れて違う先生に教えてもらう緊張感は生徒の学びにとって役立つと思っています。

8月24日に実施したのですが、ネットワーキングⅡの選択生徒9名のうち、5名出席で4名欠席でした。7月下旬の夏休みに入る前、資料を作り時間をかけて説明して、必ず参加するように、また、連絡はケイタイにするように、どうしても出席できない場合は早めに連絡してきなさい。と、個別に確認して夏休みに入りました。

8月20日になって、こちらから生徒一人一人のケイタイに電話しました。
当日までこちらからは何もしないで様子を見ようか、どうしようかなと思いつつ、私は、不安を感じて連絡を取ることにしました。二人はしっかり日程も把握して準備していましたが、後の生徒は私の予想を超えた対応になりました。

「あ、アルバイトあります!」「・・・(で、どうするの? 行って欲しいな)」と思いつつ、
「欠席するということ?」
「はい」
「じゃ、欠席ね」と。
他の生徒も、「行けません」と返事する生徒や「絶対行かな、いけませんか?」と聞き返す生徒がいました。夏休み前に授業の一環として実習を実施するということが生徒に伝わって(理解されて)いなかったようです。

夏休みも今日まで、明日からは授業が始まります。毎日の暑さの中で、学校に来て授業を受けることになります。冷房のある快適な環境で過ごす高校生が、この暑さに負けないで授業を受けようと思えば、気持ちの持ちよう以外ありません。学校のリズムに慣れるように、徐々に授業時間を増やすなど、配慮することも大切ですが、隣の学校では冷房がある中で授業を受けているというのに、何とかならないものかと思ってしまいます。

中原 正治(なかはら まさはる)

徳島県立新野高等学校 教諭
50代は、タイピングコンクールでシニアの部に振り分けられました。情報化社会に生きるのは若い世代も高年齢の世代も年齢に関係ないですね。情報と理科を担当しています。

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