2007.07.23
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留学交差点は大賑わい

横浜市立みなと総合高等学校 有馬 真由美

 「先生、バディになりたいんですけどっ!」
 廊下で一年生に呼び止められた。一途な目は真剣そのもの。小鼻をふくらませて決意のほどが全身からみなぎっている。
 「あら、そう。うれしいわ」
 「はい!今からでも大丈夫ですか?どうやったらなれますか?」
 「もちろん今からでも大丈夫。やる気がある人はいつでも大歓迎だからね。申し込み書をとりにきて。提出したその時からバディだよ」
 「はい!行きます。ありがとうございましたっ!」

 最近こうした問い合わせを相次いで受けている。バディとは、こちらの日記でも何度か紹介させていただいたが、国際交流バディの略称だ。みなと総合で実施される国際交流のイベントや活動で、ボランティアとして活躍してくれる重要メンバーである。この登録ブームの背景には、6月下旬から3週間本校に短期留学した2人のアメリカ人学生の影響がある。ふたりは1年生のホームルームクラスに入って、バディのサポートを受けながら授業や部活動に参加した。本校の生徒は片言の英語で相手は片言の日本語で、時には先生役に、時には生徒役になりながら楽しい時間を共有したようだ。ふたりのそばで活躍奮闘するバディを目にして、その他の生徒が刺激を受けないわけがない。かくして、4月のスタート時点は50名ほどだったバディが、今や80名以上になっている。
 
 さて、夏のこの時期、留学生の出入りがピークを迎えた。つれづれでご紹介したメキシコ人留学生は6月に帰国し、中国人留学生も今月末に帰路につく予定だ。一方、カナダとアメリカへ長期留学していた本校の生徒が相次いで帰国。アメリカへ長期留学する生徒の出発は目前にせまり、本校主催のオーストラリア国際交流プログラムに参加する生徒の旅立ちも秒読み状態で、事前プログラムが佳境にはいっている。合間をぬうように、台湾から70名の生徒の一日訪問やカナダの姉妹校関係者の訪問があった。9月からの中期留学生や長期留学生の受入れ準備も進行している。

 正直、息つく暇もなくてしんどいなあと思う時もある。小細工したり格好をつけたりしている余裕など皆無だ。とにかく生徒には現状や窮状をありのままに伝えて一緒にやっていこうと言うだけだ。乱暴かもしれない。もう少し丁寧にフォローすればよかったと後悔することもしばしばだ。でも、より多くのチャンスを提供したいのだ。刺激は多いにこしたことはない。こっちの意図や操作など凌駕して、それぞれの生徒が何かを感じ、動いてくれれば御の字ではないか。

写真1:アメリカからの短期留学生
写真2:オーラルコミュニケーションではAET役を務めてくれた
写真3:オーストラリア交流の5周年を記念して作ったペナント
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有馬 真由美(ありま まゆみ)

横浜市立みなと総合高等学校
民間企業から教育現場に飛び込んで3年目。3年の担任として緊張の春です。中華街そばの地の利を生かし、お茶の間国際交流を生徒と一緒に取り組んでいます。

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