2007.07.04
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教職員はサービス業?教員はお客様のニーズを捉えているか?

宮崎県えびの市立加久藤中学校 教諭 山下 豪一

“うーん…。もっと,簡単に申込の集約ができるようにしてもらえたらなー。”
 6月初めのある日,届けられた書類に目を通し,思わずぼやいてしまいました。6月にはいると,県内外の公立・私立高校から“一日体験入学”や“オープンスクール”の案内が中学校に送られてきます。当然,丁寧な募集要項が送られてくるのですが,意外とこの“募集事務”が,面倒なのです。

 私は進路関係の事務に携わり,次のようなことを感じました。(わずか1ヶ月ですので,私の思い違いもあるかとは思います。経験豊富な読者の皆様,間違いがありましたらご指摘お願いいたします。)

その1  募集要項は,中学校の校長や教職員向けに書かれており,募集される当事者である生徒向けの文章で書かれた募集要項が同封されていないものがある。一方,保護者・生徒向けの募集要項(そのまま印刷して,保護者や生徒に渡せるような,わかりやすいもの)や,保護者生徒向けのポスターが同封されているものもある。

その2  生徒が参加を申し込む場合,どのような項目(たとえば基本的な項目,クラス,出席番号,氏名,希望する学科名のほかに,体験を希望するコース名や,参観を希望する教科名など)を書いて申し込めばよいか,わかりづらい募集要項がある。端的に言えば,保護者・生徒用申込用紙が添付されていない。一方,記入項目のわかりやすい保護者・生徒用の申込用紙が添えてある募集要項もある。

 いつ,どこだったかは忘れてしまいましたが,「学校職員は,基本的にはサービス業である。」と聞いたことがあります。「サービス業であるからには,顧客の満足を得なければならない。」つまり,教職員は,顧客である児童生徒が満足する,そして信頼される仕事をしなければならない…。そういった趣旨でした。

 今回の経験から,次のようなことを思いました。

 募集要項は,(1)中学校校長・教員向けの募集要項とともに,(2)保護者・生徒向けの募集要項(ポスターなど),そして,(3)保護者・生徒用の申込用紙を準備するとよいのではないか。

 そうすることによって,中学校の“募集事務”担当が,改めて保護者・生徒用申込用紙を作るなどの面倒なことをせずにすみ,正確かつ効率的な“募集事務”が進められる。このことは,先のサービス業の話でたとえるなら,顧客である,中学校の“募集事務”担当教員や,保護者・生徒が,“申込が簡単でやりやすい”といった満足を得ることになるのではないか。

 今,職員室の机上で,各高校の募集要項を広げながら,この原稿を書いています。私の理想とする“募集要項”を届けていただいたのは,私立高校がほとんどで,公立学校はごく一部でした。私企業である,私立学校の先生方の仕事に,学ぶべきところは多いようです。
 ここで,私の仕事を振り返ると…。わかりやすく申込方法を保護者・生徒に伝えていたか?…。顧客(保護者・生徒)の満足は得られていたのか…。忙しさと,募集要項の多さに負けて,…。

 まず反省すべきは,私自身のようです。
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山下 豪一(やました ひでかず)

宮崎県えびの市立加久藤中学校 教諭
山下豪一(ひでかず)と申します。鹿児島,熊本両県に接する宮崎県西部のえびの市で、社会科を担当しております。校務のIT化に興味を持つ教員です。

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