前回の「満足度100%の就職」につながるお話をひとつ。
このたび、縁があって、受験生にコーチングをすることになった。楽しみがある一方で、不安もある。コーチングをすることによって、受験生の本音が露呈し、進路が変更になる可能性が十二分にあるからだ。
たとえば、医者の家庭で親から医学部への進学を勧められている子がいるとする。
しかし、本人は医学部よりも経営者になることを望んでいるとする。
コーチングは、クライアント(子供)の本音に迫るコミュニケーションであるから、当然のことながら
「実は、本当は医者にはなりたくないんです」
という言葉が出てくることが予想される。やればやるほど子供の意思は固くなっていくだろう。
「俺、やっぱ、医者やめた」と。
そうなると、何が問題か。お金を出すのは親である。
しかし、お金を出した結果、親が望む進路とは違うことを子が望み、その意思を固めることが起こりうる。
コーチとしては悩みどころだ。
最優先すべきは、子供のベネフィット。
しかし、実際にお金を出すのはその保護者。
保護者の意向を無視しては、ビジネスにはならない。
今のわれわれのスタンスからすれば、親の言いなりになって、子供を洗脳するという選択肢はとらないだろう。ただし、これは「経営者」か「医者か」という、明らかにその両者が違う場合だ。
これがもし、「医師」か「獣医」かという選択肢だったらどうだろう。
その子の気持ちもそのあたりの明確な判断基準がないとしたら・・・。
コーチングは、自己決定・自己責任を促すコミュニケーションである。
コーチの質問の投げ方ひとつで、未熟な子供を洗脳することは、スキル的にはそれほど難しいことではない。
それだけに、コーチのモラルが問われるところである。
その諸刃の剣をあつかうわれわれコーチが心していること。
それは、子供の意思を無視した進路支援には加担しないということ。
子供の意思を無視した進路指導が
親や他人の殺傷事件につながることは、歴史が証明しているところだ。
子供は親の所有物ではない。ましてや、学校や塾の所有物でもない。
彼らの強み、価値観、タイプ、生活環境などを考慮し、
彼らにとって最良の進路支援を施す。
それが、われわれ学習コーチの使命であると感じている。
このたび、縁があって、受験生にコーチングをすることになった。楽しみがある一方で、不安もある。コーチングをすることによって、受験生の本音が露呈し、進路が変更になる可能性が十二分にあるからだ。
たとえば、医者の家庭で親から医学部への進学を勧められている子がいるとする。
しかし、本人は医学部よりも経営者になることを望んでいるとする。
コーチングは、クライアント(子供)の本音に迫るコミュニケーションであるから、当然のことながら
「実は、本当は医者にはなりたくないんです」
という言葉が出てくることが予想される。やればやるほど子供の意思は固くなっていくだろう。
「俺、やっぱ、医者やめた」と。
そうなると、何が問題か。お金を出すのは親である。
しかし、お金を出した結果、親が望む進路とは違うことを子が望み、その意思を固めることが起こりうる。
コーチとしては悩みどころだ。
最優先すべきは、子供のベネフィット。
しかし、実際にお金を出すのはその保護者。
保護者の意向を無視しては、ビジネスにはならない。
今のわれわれのスタンスからすれば、親の言いなりになって、子供を洗脳するという選択肢はとらないだろう。ただし、これは「経営者」か「医者か」という、明らかにその両者が違う場合だ。
これがもし、「医師」か「獣医」かという選択肢だったらどうだろう。
その子の気持ちもそのあたりの明確な判断基準がないとしたら・・・。
コーチングは、自己決定・自己責任を促すコミュニケーションである。
コーチの質問の投げ方ひとつで、未熟な子供を洗脳することは、スキル的にはそれほど難しいことではない。
それだけに、コーチのモラルが問われるところである。
その諸刃の剣をあつかうわれわれコーチが心していること。
それは、子供の意思を無視した進路支援には加担しないということ。
子供の意思を無視した進路指導が
親や他人の殺傷事件につながることは、歴史が証明しているところだ。
子供は親の所有物ではない。ましてや、学校や塾の所有物でもない。
彼らの強み、価値観、タイプ、生活環境などを考慮し、
彼らにとって最良の進路支援を施す。
それが、われわれ学習コーチの使命であると感じている。

佐々木 宏(ささき ひろし)
株式会社アットマーク・ラーニング内 コーチングアカデミー
通信制高等学校の生徒をコーチする傍ら、そこで得た知識や経験を元に、教育業界にコーチングを普及させるため、東奔西走中! 共に研究してくれる仲間を募集しています!
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